西方見聞録...マルコ

 

 

日曜参観のち、リレートーク - 2010年11月14日(日)

 今日は小学校日曜参観+音楽発表会なのでおKさんは朝から学校に、そんで1号さんは部活の試合があってこれまた朝から町の体育館へ出発してしまい、わたしら夫婦は小学校→体育館と見学三昧してすごす予定でした。でも私は午前中のおKさんの学校行事が終わると、ファミリーを離脱してちょっくり神戸のフィールドに行ってきました。

 私がおっかけをしている在日コリアンの教育家の方が発起人になってる在日100年を語るリレートークが神戸であったのです。

チラシはこちら。

 90歳〜80歳の在日1世のハルモ二(おばあさん)、ハラボジ(おじいさん)3人と、50代の2世、それから今年就職する3世の女性の5人がそれぞれのライフストーリーを語るのですが、これがものすごく深くゆすぶる語りでした。

 戦前、どうやって日本にやってきて、日本で如何に生きる道を確立するか模索した日々、終戦後の血の出るような望郷の思いと生活との葛藤、戦後世代が選択肢のない中でどう自己を確立するのか、いまどきの日本の若者としてくらしながら抱えねばならないマイノリティとしての心がちりちりする思い。

 5人の語りは『在日コリアン』とくくられる人々に一人ひとりに声と名前と顔を与え、私たちの隣人として、しかしマイノリティとして生きる人々の視点、語られなかった思いを、どうしたらみんなに理解してもらえるか逡巡しながら思慮深く紐解いているようでした。

 自分の研究テーマ的には若者に直撃インタビューに行っちゃいたいのですが、自分のテーマは別にして、ハルモニとハラボジ3名の語りはとてもとても貴重でした。

 戦争をはさんだ時期のものすごい過酷な自分史を語りながらも、でも過酷なだけでもなくきらめくような青春の1ページがところどころに挿入されながら語られる半生はぜひ、ビデオなどに録画して後世に残してほしいと思いました。

 ハルモニ(おばあさん)が3年間だけ故郷に戻されたときに経験した山河の美しさ、厳しい労働の中で幼い才覚を頼りに家を救う話。その人にしか語られない個人史が、私たちに等身大のその時期の後に在日コリアンと呼ばれる人々の姿をたちあらわせて見せます。

 ハラボジ(おじいさん)はおばあさん方が語る物語の背景をフォローして「ハルモニたちの話を理解するには背景にこういうことがあって」と大文字の歴史を語りたがるのも語りにおけるジェンダーを観る思いで興味深かったです。

このリレートークは上にリンクを張ったチラシにある写真展とあわせて行われたのですが、在日コリアンの資料館を作る構想もあるとか。ぜひハルモニ、ハラボジの語りも映像アーカイブにして保存してほしいと思いました。




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