夏の休日ーTNP観劇録 - 2009年08月15日(土) 過去日記。 8月15日、この日は東京の婚家・実家のじじばばに預かってもらってた子どもたちを回収すべく奈良を出て、一路東への汽車に乗った。でも琵琶湖の東岸で途中下車した。 実はこの日は1日オフということにして、午後のひと時、東近江市(もと蒲生市とその周辺町村?)のアカネ文化ホールで行われているTNP(The NEWS PAPER)の公演にひっそりといっちゃう日だったのだ!TNPは当HP掲示板の重鎮れいこなさんやいとなんちゃんがよくご覧になってて、話題にするので1度行ってみたいと思っていた政治風刺コント集団である。昭和天皇崩御の折、音曲を自粛させられて仕事がなくなったいくつかの演劇集団が集まって結成された。「さる高貴な1家」とか小泉そっくりさんとか麻生そっくりさんとかが顔かたちだけでなく心の中まで物まねさし華麗なコントを繰り広げる、らしい。何せワタクシ初挑戦ですから。 子らは8月の10日から東京に行っており、夫あめでおは15日の早朝から九州方向に出張に行っていた。なのでこの日の私の行動は誰にも知られない完全シークレットなのだ。あーわくわく。 大阪から京都・米原方面へJRで移動し、近江八幡駅で降りる。そこから近江鉄道という琵琶湖東岸にネットワークを張り巡らせる鉄道に乗り八日市という町で貴生川行きの近江鉄道の別支線に乗り換え、海のような水田の中を進み、京セラの広大な研究所のある駅を過ぎ去り、「桜川」という駅で降り立った。 近江鉄道は550円以上の区間はフリー切符というのを買うと、乗り降り自由で何処までもいける。電車はワンマンカーで多くの駅が無人駅なので乗客は運転手さんに切符を見せて乗り降りする。また多くの地元の人が自転車同伴で電車に乗ってきて自転車を車両の端っこに止めて席に着くのが少し新鮮だった。ドイツのほうの省エネの先進例として見たことあるぞ、自転車同伴電車(でもドイツの例は専用の自転車置き車両があるんだが)。 途中の八日市で1時間近い待ち合わせがあったので降りてみる。西武が開発した町らしく、西武バスがライオンマークを張り付かせて走っていた。街のショッピングモールに行くとエスカレーターホールで知らないおじさんと若い娘さんのコンビが漫才していた。おじさんは娘さんの素朴だが下品な言動に驚愕してたじたじするというなんというか、タイムスリップしちゃったのわたし?という芸で高齢者の比率の多い観客を相手にすごく受けていた。知らない世界がひろがってるな〜。 さて桜川駅で降り立ったのは女性二人組みが2組と男女のカップルが2組、そして私の9名。どうも皆TNPの公演に向かうようでパンフレットと同封されてた地図を取り出し、同方向に歩いていく。開演時間まで少し時間があったので途中の大型本屋に私は寄って名作漫画「ちはやふる」を購入した。一緒にアカネ文化ホールをめざしていたと思われる人々は私が本屋に寄ったのでちょっと驚いたように私を見ていた。 かなり歩いてアカネ文化ホールに着き、開演前にトイレに行くとさっき一緒に駅で降りた女性がいて「電車で一緒でしたよね?」と語りかけられる。 「はい」と答えると「途中で本屋さんに行っちゃったから、地元の人だったのかと思いました」とのこと。 さて客席は大体車で来る地元の人がマジョリティなのかな?7割がた埋まったところで開演。 来る総選挙でおそらく政権党になりそうな民主党ネタがわりと多かった。民主党の人々も容赦なくネタにされて、笑われていた。小泉元首相、東国原知事、金正日は同じ人が演じていたがものすごい似ていた。丸顔のかわいい福本ヒデさんは麻生と鳩山と両方演じるため舞台上で早代わりしていた。 マイケルジャクソンネタとオバマネタがうまく工夫されていたかも。でも期待していたさる高貴な一家ネタは演じられなかった。 楽しく笑った2時間が過ぎ、TNPのファンブックを購入し一座の重鎮渡辺又兵衛さんに「マルコさんへ」と入ったサインをしてもらい、ホールを出た。徒歩で駅を目指す人はすごく少ない。途中さっきトイレで話しかけられた女性と一緒になったので彼女と彼女の連れの女性と3人で駅を目指す。 彼女は神戸の人で、TNPを追って、富山にも東京にも行くらしい。でも神戸のオリエンタル劇場での年末の公演がTNPの関西における本拠地というか常連公演場所で、そこは巨大ホールが常に満杯になり観客もTNPを知り尽くしているのでかなり精度の高いコントが見れるらしい。「一度オリエンタルホールにいらっしゃい」と熱心に誘われた。東近江はTNPとしても初めての土地だったのでかなり手加減した公演になってた、とは彼女の評。高齢者の多い客層を観て「さる高貴な一家」ネタは封印したのでしょう、との観測。なるほど。 桜川駅から西を目指す彼女たちと神戸での再会を約して、私は米原から新幹線に乗るべく反対方向の近江鉄道に乗り、一路東京を目指した。 追記、ちなみに後日、夫あめでおにはサイン本を発見されてこの日の私のシークレット観劇は白日の元にさらされてしまった。別に隠す事じゃないんだけどさ。なんか恥ずかしくってさ。 ...
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