西方見聞録...マルコ

 

 

雨の11月〜おうちに帰ろう - 2004年11月01日(月)

 イラクのバクダットから哀しい知らせが届く。

 四月の人質事件のときはこんなふうにこんなふうにこんなふうに感想をつづった。

 今回の犯人と目されるザルカウィはもともとヨルダン人でアメリカによって生じたイラクの混乱が引き寄せた外来テログループのようだ。ザルカウィ一派の犯行には地元の聖職者会議も手が出せず、これまでもアメリカ・イギリスだけでなく、韓国人やネパール人、トルコ人さらにはイラク人にも被害者が出ているという。犯行グループがザルカウィ一派らしいと言うだけでなんとなく最初から絶望感が漂っていた。
 
 日本政府が最初から若者を『迷惑な存在』として見捨てた態度については、Feliceさんの日記にとても同感。

 アメリカ大統領選挙の投票日は明日。アメリカに、ブッシュの政治を総括できる指導者が現われてくれることを強く望む。

 その大きな枠組みの変化を見越した上で12月14日のサマワの自衛隊の駐留期限更新を検討しても良いのではないか。駐留期限更新に関してはテロリストによる脅迫に屈したという形ではなく、いま一度検討するべきではないか?
『あと、また日本に戻りたいです』とつぶやくように言った彼の言葉をサマワにいる人々に再び、みたび、つぶやかせてはいけない。既に開戦の大義は崩れ、派遣の前提であった安全確保もむなしく、「人道的支援としての派遣」という国内向けダブルスタンダードのお題目は無残に砕かれた。

 誰が若者を殺したのか。若者の無鉄砲な好奇心か,狂った悪いテロリストか、悪いテロリストをバクダットに呼び寄せたブッシュか,はたまたそれに追随することを最優先事項とする小泉か、そんな指導者を漫然と選んでしまった両国の国民か。多分全部だ。

 若者の死後もバクダットは3,840,000人、イラク全土では25,000,000の人口を抱えて朝と夜を迎えつづける。日本国民やアメリカ国民と違って彼らには支配者を選ぶという権利が与えられていない。その点において、支配者を選ぶことが出来る国の人間の責任は重い。

 1日も早く混乱が収束し、普通のバクダット市民と民間の外国人が平和に暮らせるバクダットに戻ってくれることを祈り、私たちに出来ることを私たちは行おうと思う。

追記:昨日布団にはいってから、フセインはともかく日本の総理大臣やアメリカの大統領を「支配者」ってよぶのってへん!とかおもいました。じゃあ、なんだろう、代表者?でもこの民意の聞いてくれなさは代表者って感じでもないしね〜。


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