西方見聞録...マルコ

 

 

中枢を担う - 2004年03月18日(木)

白い巨塔(最終回)を見ました。ず〜っとうわさになっていて興味を持ちながら、今日まで見ませんでした。なんでだろう?同じ木曜に「エースをねらえ!」(9時〜10時)を見ながら、その後10時から始まるこちらは見なかった。あまり考えずにストレスが発散できそうなエースを選んで重厚長大な巨塔を避けた私のお疲れ度が仄見えます。いえ、別にたいした活動はしていませんが。

さて、巨塔。なんで今まで見なかったんだ!と後悔するくらいよかったです。とにかく出てくる人出てくる人全員主役級。石坂浩二、西田敏行、伊武雅刀のシーンなんてほとんど大河ドラマ。若手も全員帯ドラマの主役がはれそうな人ばかり。そういうなんかすごいフジテレビの力が入った磁場を背負って立つ唐沢・財前教授は鬼気迫る熱演でした。夢の遊民社の舞台でものすごい怪演をしちゃってるのを見たことがあったのだが、あのテンションはテレビドラマの枠では難しいのではと思ったらちゃんと役の枠組の中で立派に炸裂しており、非常に感銘を受けました。特にシャドウワボクサーのように手術のメスさばきをやってみるシーンが本当に美しかったっす。

唐沢・財前の相手役は江口洋介演じる里見教授でした。唐沢・江口といえば伝説のトレンディードラマ「愛という名のもとで」とかを思い出しますが、いわゆる若者ドラマをやってた人々が大人向けのドラマで大人の役を演じる。しかもかつてそういう役をやってた名優たちを脇に配しながら堂々と主役を演じ、それがぜんぜん不自然じゃない。その事実に、かつて若者ドラマをその視聴者ターゲットにすっぽりはまってみていた私たち世代はすでに若手の時代を終え、世の中の中枢を背負うべき世代へと変容を遂げたのだな、と実感しました。

もう「勉強させてください。」では通用しない。勉強してその成果を社会に還元してナンボな立ち位置に立っているのだな、と思う白い巨塔な夜でした。







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