西方見聞録...マルコ

 

 

私、待つわ - 2003年07月20日(日)

 このころは少子化でたいていの大学は学生さん確保のためにいろいろと趣向を凝らしているご様子です。そういう趣向の一つに「オープンキャンパス」というのがあります。高3の受験生諸君に大学を開放して、大学施設の見学や各専攻ごとにどんな研究や教育を受けられるか説明会を開くという催しです。ものすごーく同世代人口が多くて、そういうサービス業としての大学の企業努力の恩恵を一切受けられない時代に受験生しちゃった私には大変うらやましい話です。

 そんなわけでこの日はあめでおさんの勤め先の大学のオープンキャンパス日でした。あめでおさんの属する専攻の教官全員でじゃんけんをし、オープンキャンパスにあたる日曜に出勤して高校生諸君相手に営業する役を決めたそうですが、じゃんけんによわいあめでおさんがその役を勤めることになりました。午後2時からと4時からと30分ずつ説明をするそうですが間が暇だし、なんだか天気もよさそうだしということでマルコ、娘1号、次女おKも大学に遊びにいくことにしました。

 あめでおさんが営業活動をして拘束されてる時間は私たちは喫茶部でパフェ食べたり、大学図書館の児童書のコーナーで遊んだりして時間をつぶしました。そんで間のあいた時間はあめでおさんの研究室で実験器具とかで遊んで時間をつぶしました。

 受験生の皆様は友人ときている人と親ときている人に大別できました。友人ときている人は受験勉強の合間の息抜きって感じで楽しそうでした。親ときている人は、なんかストレスフルな感じでした。将来1号やおKさんがオープンキャンパスに参加することがあったら、親たるマルコはでしゃばらず、まあ行ってらっさい、と見送りたいと思いました。

 乳幼児連れの私は熱気むんむんの高校生諸君の中でちょっと意味不明な存在でした。
 あめでおさんは興がのると時間を忘れるタイプなので、予定時間に営業活動が終わらず、待ち合わせの図書館のエントランスでで30分近く待たされたりもしました。「おとうちゃん遅いね〜。」と、かの人を待ちながら、30年程前、母エルザの職場でエルザさんが仕事を終えるのを待ったことを思い出しました。いつも面倒見てくれてた祖父母の予定がつかなかったのか、とにかく保育者を見つけられなかったエルザさんに連れられ、エルザさんの勤務先にいってエルザさんが講義を終えるのを待ちました。たぶん用務員室かなんかだったと思います。
 なんか目的意識がえらくはっきりした人の群れの中でひどく所在無い感じが30年前と重なったのでしょうか。あの時も今回も共通しているのは場違いな自分の役回りを演じるのはなかなか面白いということです。オープンキャンパスに何の目的で子連れで参加したのか強いて問われたら「娘(5歳児&1歳児)の将来の大学を見学に」と応えるのが適切か、「来年私も受験するんです」と応えるのが適切かちょっと悩みました。実際は皆さん直接質問せずに遠巻きに眺めて腑に落ちないという顔をするだけでしたが。


...



 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail Home