西方見聞録...マルコ

 

 

戦えと叫び続けて - 2002年11月27日(水)


 本日は娘1号と新保育園のおはなしをひとつ。

 娘1号は10月1日に新保育園に入園し、1月目は1日も休まず登園した。毎朝、「行きたくない。今日は稲田堤の保育園に行こうよ。」とかき口説くのを「わはは、給食までにつかんでえ」とわらい、「がんばれがんばれ、えらいぞえらいそ」と
呪文を唱えて保育園に送り出す。

 4時半に迎えに行き、笑顔をはり付かせたように遊んでいた娘を自転車の後ろに乗せて夕日が赤々と照らす田んぼのあぜ道を連れ帰る。

 この瞬間が一番つらいのか、娘はよく心のシャウトをくりかえす。
「すげ保育園に帰りたい!すげ保育園に帰りたい!
OXOちゃんに会いたい!XOXちゃんにも会いたい!わあああああ」
 
 娘の高い透き通った声は刈り取りの終わった田んぼを風に吹かれて渡っていく。
私は
「ほんとだねー、みんなどうしているかねー。1号ちゃん、新しいところでお友達できたかなーっていってるかな?」
とできるだけのんきに応える。

 また新保育園は毎日青いラインの入った体操服で登園する決まりなのだが朝の着替えで娘は爆発する。
「私はおしゃれなんだよ!毎日好きな服を選んで好きな服を着て保育園に行きたいんだ!」

 10月は気温の上下がはげしくてあめでおも私も娘2号さえも体調を崩した。しかし糸を張り詰めたように日々を過ごしていた娘は風邪一つひかなかった。(気を張りおって)と内心不憫に思いながらも娘を毎日保育園に送り込んだ。

 11月半ばついに娘は風邪をひき1週間寝込んだ、治ったので登園させると、その日の夜に原因不明の蕁麻疹を体中に炸裂させた。
「ものすごい顔じゃのう」
と言うと
「まったくどうする?」と娘も興味深げに鏡をのぞいていた。
 蕁麻疹も1週間もすると治まり娘は再び登園を始めた
「1号チャンはまだ新しいお友達なんだよ。早く古いお友達になれるといいね。毎日保育園に行くとそれだけ早く古いお友達になれるよ」
 久しぶりの登園を渋る娘と今日も禅問答を繰り返す。

 思えば私はこの娘に戦うことばかり強いてきた

 しかし母はまだまだ言うぞ。

 がんばれ、自分に負けるな、日々を戦え。

 戦う君の後姿を母は心のそこから愛しているぞ。




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