「私はドゥネダイン(エダイン)に望みを与えた。私は私自身のためには望みを取って置かなかった。」
これは、アラゴルンの母ギルラインの言葉。追補編に出てくる。 『王の帰還』を最初に見たときは引用されていることに気がつかなかった。 字幕では、エルフ語が区別できなかったから。 エルロンドが鍛え直された剣を持ってアラゴルンを訪れる場面でふたりが言う。 前半部分をエルロンドが、後半部分をアラゴルンが言う。 これはこの映画のキーワードじゃないか? 先行上映を見た時点で、すでにある人がそのことを指摘していたので 吹き替えで見たときは、その部分がはっきりとわかった。 そして、今日、グワイヒアさんのサイトで、詳しい解説を読んで、 『王の帰還』にもきちんと通った考えがあるんだと思った。
ミドルアースの風 http://www5e.biglobe.ne.jp/~midearth/ ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 セリフ探索の旅 http://www5e.biglobe.ne.jp/~midearth/caption/rotk/index.htm
アラゴルンはエルフ達の間でエステルと呼ばれていた。エステル=希望だ。 TTTの時に繰り返し語られる「希望」「望み」は、この言葉につながっていたのか。 人間の王が再び現れ秩序を回復する。
また、この言葉はフロドにもあてはまるかもしれない。 フロドは指輪を捨てて中つ国を救った。それでも、そのことは彼の希望にはならなかった。
この言葉はまた、エルロンドにもアルウェンにもあてはまるのかもしれない。
「私はドゥネダインに望みを与えた。私は私自身のためには望みを取って置かなかった。」
この言葉の前半と後半のどちらに重きをおくかによって、映画のラストシーンの受け止め方が 変わるのかもしれないと思った。そういう観点からもう一度映画を見るのもいいかもしれない。
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