指輪物語関係の情報を求めて、ネットの海をただよっていたら いろいろとこれまで知らなかった世界があるんだなあと思う。 まず、原作に準拠した情報をまとめたサイトがある。 出版社のサイト、公式サイト、ファンサイトがある。 伝説伝承をあつかったものや、エルフ語について書かれたものや 原作にインスパイアされて描かれたイラストを網羅したものもある。地図のサイトもある。 原作の中に出てくる詩にメロディをつけて歌っている人たちがいる。 BBCのラジオドラマや、教授の朗読テープや、様々な研究書や論文の情報がある。
そこへPJの映画が公開された。 映画の公式サイトがある。あらゆる映画情報を網羅したファンサイトがある。 映画に出てくる俳優の一人一人にたくさんのファンサイトがあり、彼らの出演作のリストや スチル写真が山ほど載っている。雑誌の記事は各国のものが英語に翻訳され、 スキャンされた画像がアップされ、映像やインタビューさえファイル化されてアップされている。 俳優達の動静は一挙手一投足まで情報として掲載される。 サイン会のレポートがある。彼らの生の姿を見るために、海外へ行くことさえ このごろでは全然珍しくはない。そしてそのレポートを読むことができる。
さらに、ファンフィクションのサイトがある。 海外ではスラッシュと呼ばれ、日本ではやおいか? 原作のパロディと、映画のパロディと、俳優のイメージを借りて作られたRPS (Real Person Slash)がある。それらの境界は曖昧で、イメージが混ざっていることも多い。 指輪物語に触発されて様々な絵が描かれ、お話が作られ、ファン同士が交流し 同人誌を出し、オフ会をして、これがこの先二年間は続く。
この一連の流れの中に、いろいろな要素がまじっているので ひとつひとつ分析するとおもしろいだろうなあ、と思う。 とりあえず、自分も当事者として流れに身を任せて楽しもうと思っているけれど 今のところ一番興味があるのは、ファンフィクションが堕落せずに存在できる 境界線はどこかってことかな?読んでいくうちにわかるだろうか?
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