2002年09月03日(火)
うちの可愛いちび猫ー'Sは
親は無くとも立派にやんちゃの限りを繰り返し
おなかが空けばいつまでも人の後ろをついて歩き
眠くなれば 寝かしつけろと言わんばかりに膝に乗ります。
そりでも こんなに溺愛してるのにもかかわらず
オトナ猫のさくらやユメさんのペロペロには太刀打ちできない人間様。
どんなにぐずっていても オトナ猫のペロペロにうっとりと眠るちび。
母猫ゆきさんが急逝したからには
子を産んだ事が無くともオトナ猫の意地、
うちのさくらとユメさんは ホントにちびを可愛がりまくりで。
こんなに可愛がってるのにオトナ猫の方がいいのッ?
そう地団駄踏みたくもなったりはするけれども
ホントならばまだまだコドモの月齢だもの。
やっぱし甘えたい気分は永遠。
大の大人のぼくだって まだまだママ上に甘えてたいし
突然母猫を失ったちび猫は もう甘えるしか道が無い。
ベッカム尻尾のつんつくつうに
とても良く似た野良の仔猫が居座って
名無しじゃ困るもんね、と名前を付けた。
人見知りの甘えっこだからサスケ。
暴れん坊の男の子だからサスケ。
つんつくつうと並んでいると姉弟のよう。
時々暗闇で間違える。
神戸の夜に夢を見た。
うちの和室にたくさんの見知らぬ人たち。
ずぅっと昔に亡くなったひいおばあちゃんもいる。
どうやらここに集まった人たちは 皆さん他界した方で
どうやら誰かを連れて行こうと相談しているらしい。
順番で言うとうちのばぁちゃんだけれども
何だか決めあぐねている様子。
不思議な気持ちでぼくがじぃっと見ていると
やはり以前に亡くなった叔父がサスケを抱いて通り過ぎる。
『こいつ 連れていくわ』
『えっ 猫を連れていくの?』
『うん、もうこの子だけ連れてく』
ばぁちゃんの代わりに?
そう言いかけて目が覚めた。
自宅に帰り着いた瞬間
『サスケは元気ッ?』
と玄関先で叫んだ。
全然大丈夫。
なぁんだ、焦って馬鹿みたいだ。
こんな夢見たとよ、って話した。
ばぁちゃんには内緒。
縁起でもないって怒られる。
『サスケやったと?つんつくじゃなくて?』
『う〜ん、サスケやったと思ったけど?』
妹ちゃんと話しながら つんつくつぅを抱き寄せる。
よかった、みんな元気で無事だ。
縁起でもない夢。
もう思い出す事すらしないだろう。
でも今日の朝
つんつくつうは ゆきさんの所へ行った。
昨日の夜からつんつくが帰って来なくて
帰って来ないからって外にいるとは限らなくて
次の日の昼過ぎに兄貴の部屋から顔を出したりとか
そんな事は今までたくさんあったから
でもぼくと妹ちゃんはぼくの夢が気になって
それでもつんつくつうは帰って来なかった。
夢は、ただの夢であって欲しかった。
会社で ぼくの携帯が鳴った時からわかってた気がした。
つん、死んでたよ。ゆきさんと同じ場所で。
妹ちゃんの声を 台本の台詞のように聞いていた。
ゆきさんと同じ場所で。
ゆきさんと同じ死因で。
柿の木の下、ゆきさんの隣りに
つんつくつうのちっちゃい体は埋められた。
ちび猫の中でも一番ちいちゃかったのに。
子鹿みたいにぴょんぴょん跳ねる子は
そのままのいきおいで何もかも飛び越えて
たった一人で逝ってしまった。

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