【復活!】ダイエットなDIARY
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2002年05月04日(土) 続編




『ヴァーチャル・ウォーズ』という映画がある。





いかにも3流SF映画といった題名であるが、これは邦題だけだ。

Lawnmower Manというのが原題で、これは『芝刈り男』という意味である。
これには同じタイトルの原作があって、作者はスティーブン・キングだ。


この映画は結構よくできている。
キャストにも007以前のピアース・ブロズナンとか出ていて画面が締まる。


内容は、人の家の芝刈り人夫として働く男が主人公である。
彼は脳の発達が遅れていて、青年であるが、知能は少年並である。


ピアース扮する博士は、知能の発達を促すための研究をしている。
これは仮想現実空間にジャックインすることによって行われる。

芝刈り男はこの実験で驚異的な知能を身につけてゆく・・・。




という『アルジャーノンに花束を』のようなストーリーであるが、現代社会のコンピュータの普及が作品によりリアリティとサスペンスを与えている。


これには続編が『ヴァーチャル・ウォーズ2』という、これまた垢抜けない邦題で公開されている。
これはまだ未見であった。

間に留学などを挟んでいたからだ。



で、今日、この二本を借りようとTSUTAYAへ行った。


行ってみると、なんとまで出ていた。

一体いつの間に?










さっそく借りてきた。


まずは第一作であるが、これはやはり完成度が高く、ラストシーンなど、やっぱり印象的であった。
オススメである。




さて、つづく第二作が問題である。
第二作は、Lawnmower Man 2: Beyond Cyberspaceという原題だ。
あえて訳せば、『芝刈り男2--サイバースペースを超えて』であり、もはやタイトルを見ただけではどんな話かまったく分からない(笑)。


さらに冒頭、話を未来に持っていってしまっていることが分かり、ダメダメ度はかなり高そうだ。

しかも、その未来というのが、『マッドマックス』とか『トータルリコール』とか『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とかを混ぜ合わせたようないかにも安っぽい未来社会なのでダメダメ度はさらにあがる。


内容的にも、前作では一種哲学的にまで描かれていた登場人物たちが、なんだかいかにもありそうな悪役VS正義の味方のようになってしまっていて、ダメダメ度は振り切れそうである。


94分が長いこと長いこと。


やっと観終わったが、なんとも第一作にキズをつける作品になっていた。
これは観ない方がよろしい。




で、めげずに、この後の続編なんて可能なんだろうかといぶかしみながら、期待もしないで三作目を観始めた。


が、始まったとたん、最初のタイトルでのけぞってしまった。

原題がVirtual Obsessionなのである。


あえて訳せば『仮想妄想』とか『仮想執念』とかいう意味であろうか?


つまりこれは続編ですらなく、前二作とはまったく別の作品なのである。



サギなんぢゃねーか?これ。





さらに内容がすごい。

あまりにすごいので、すでに見る気が失せてしまい、もうこの映画はBGM代わりにして、この日記の更新を始めている(笑)。



さて、どんな話であるか、紹介しておこう。


人工知能を研究する科学者が主人公である。
それを脱生物学的人間というらしい。


そして彼に近づく脳化学者。
この脳化学者は若くて美人の女性である。

この若くて美人の脳化学者は脳腫瘍に冒されていてあと数ヶ月の命である。
そこで、人工知能に自分の脳をダウンロード(爆)し、永遠の命を得ようとする。

若い女が近づいてきたので、主人公の男は不倫関係になる。
妻や家族と、若い女との間で揺れ動く主人公。

始まって、一時間以上もこの過程を描いている。
まったく昼のメロドラマのような状態で、どこがヴァーチャルでどこがウォーズなのか分からない。


映像的にもブラックアウトでカットをつないでいくのでなんだかTVドラマのようだ。





あっ!なんか、ここまで書いている間に、若い女は研究室で死んでしまった。

しかもミイラのような抜け殻になっている。

きっと念願かなってコンピュータの中に入ったのだろう。

しかし、抜け殻とは(笑)。



さらに主人公は、女の遺言通り、死体の頭部を切り落として冷凍容器に保管している。


これは将来、医学の進歩に備えて、保存しておくのだろう。


あっ。
冷凍容器が壊れたので、今度は冷凍庫に保管してるゾ(笑)。


主人公の留守中に奥さんがそれを発見してしまった。
不倫相手が死んでも忘れられないのだと思った奥さんは怒ってそれを屋外へ投げ捨てる。


凍っていた首は、宙を舞い、道路にたたきつけられ砕け散ってしまう。


なんか、スプラッタのような展開だ。



で、どうやらこの女が入った人工知能は、その都市のあらゆるセキュリティシステムや交通、電気、水道などを管理しているらしい。

そこに入ってしまったものだから、人を殺し放題らしい。

このあたりが『仮想執念』とかいう原題の所以らしい。

そのわりには盛り上がりとか山場はちっともなく、単調な作りである。

「女の恨みは恐ろしい」ぐらいの教訓なのであろうか?



このような無意味なビデオを観たので、今日はすっかり疲れてしまった。


無駄な疲れである。


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