ニッキ ゆり 【HOME】
- 2000年10月30日(月) 器用になりたい
恋人が落ち込んでいるとき
私は何も言う事が出来なかった。
「大丈夫だよ」「元気だして」
そんなありきたりの言葉は言いたくなかった。
だって実際に、大丈夫な訳ないし、
元気出せるわけないんだもの。
「側にいるだけでいいよ」そう言っていたけれど
何かの役に立ちたい。
側にいるだけじゃ、私、不器用なだけだった。
下手ななぐさめはいらない事、わかってた。
少し明るい話題にしようと試みたけれど
どうして責めるような言葉しか出てこないんだろう。
しかもこんなときに限って・・・。
「そんなつもりじゃないんんだよぉ・・・」
「わかってる。不器用だなぁお前は。」
逆に慰められてどうするんだよぉぉ。
もっと小器用になりたい。
恋人を大きな心で包み込んであげたい。
「私の肩に寄りかかっていいよ」そうやって言う事しか出来なかった。
メールで一生懸命
「辛くなったらいつでもお話してね」
「頼りないけど、たまには頼っていいよ」
そんな事しか言えなかった。
今の私に出来ることを精一杯やってみた。
だけど心の中は物足りなさでいっぱい。
私が落ち込んだとき、どうしてもらっていたっけ?
考えて見たけれど、恋人が私にしてくれた事を
そのまま私がしてあげるのって出来なかった。
なんでだろう?言葉が浮かんでこなかったの。
大きな心で包んであげたい。
いつもは頼りない私だけど
恋人が困ったとき、まっさきに頼れる人になりたい。
「困ったとき、辛いときは
泣き虫な私の前で泣いたらいいよ」
そしたらきっと、楽になれるよ。
私がギュッてしてあげる。
パニクった時、恋人が側にいてくれて
落ち着いた事が何度もあった。
だから今度は私が恋人の落ち着ける人になるんだ。
だって分身だもん。
もっと、器用になるんだ。