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ACL第2戦:J1川崎 VS J2川崎 - 2007年03月22日(木)

・AFCチャンピオンズリーググループF第2戦 @ 等々力競技場

 2007/03/21 川崎フロンターレ 1 - 1 バンコクユニバーシティ


ACLでの戦いに必要なものは、

 実力+適応力+ハングリーさ

である、と認識させられた。


これまでACLを見てきたが、東南アジアのチームと
Jチームとの対戦の場合、


  アウェイで2点差
  ホームで4点差


で勝利というのが大体の目安だ。

これを最低限にした上で、中・韓と戦っていく必要が
あった。



対バンコク・ユニバーシティ戦には正直、自分の中にも慢心
があり、危機感はそれほどなかった。

また、緊張感もなかった。

アウェイで1−3という定石どおりのスコアでアレマを破り、
そして引いて来るであろうチームには、横浜FCというJ1
で最も条件が近いチームに大勝していたからだ。



以前三ツ沢で横浜FMがACLに出場した時の、ACLや
アジア大会、そしてIMGやエミレーツ航空の看板をみた
ときの緊張感は、等々力にはなかった。


自分にもなかったし、スタジアムにもほとんど感じられ
なかった。一番近かったのは、J2時代の、リーグ序盤と
同じ空気だった。いや、深澤という選手が所属している
チームとの親善試合と言った方が良かったかもしれない。



だがバンコク・ユニバーシティは、素晴らしいチームだった。

BECテロサーサナのような、タイ代表を揃えた銀河系では
なかったが、とにかく8番のTanapat Na Tarueから起点となる
カウンターの精度・スピードともに相当脅威で、またパスの
出所を潰していくプレスに、川崎は適応しきれない。

(試合後8番はユニバーシアードに出場していた選手だと聞いた)




川崎はこれまで、ガンバや浦和のような、Jリーグらしい
実力を出して他者を圧倒するのでなく、伏兵的な攻撃力や
戦術でJを勝ち抜いてきたと個人的には思っている。


バンコクユニバーシティはおそらくタイ・リーグでも
伏兵扱いだっただろう。オーソットスパやBECテロ
サーサナといった、海外でも名前が知られたチームに対し、
リーグ王者となった理由があるはずだ。



言って見れば、伏兵同士の戦いだったのだ。

それを、俺は「これまでのタイチームぐらいだろう」と
タカを括っていたのが、凄まじく悔しいのである。

そして、川崎は実際、ほとんどハングリーさだけで持って
いるようなチームなのに、それを捨ててしまった様にも
感じてしまった。



まるで、現川崎VSJ2の頃の川崎、をバーチャルで
見せられたようだ。スタジアムの雰囲気も含めて。


あの当時の川崎と昨日の川崎の戦いは、スコアどおり
だったかもしれない。いや、負けていたかもしれない。
関塚川崎vsノブリン川崎ってのをACLで観るとはな。



考えてみれば、このグループFは、当初浦和のグループに
劣ると考えていた。

実力はそうかもしれんが、戦いそのものはそうでもない
のかもしれない。



これまでインドネシアのチームに組織的なことは苦手だと
思っていたら、アレマ・マランはそれをやってのけ、
(なんとあの寒いアウェイの韓国で0−2というスコアだ)

アウェイで粘りの弱い傾向にある思っていたタイのチームは、
バンコク・ユニバーシティというチームで目を覚まさせ
られた。


川崎のグループは戦力差が思ったより無く、そして
川崎含め”読めない”グループなのだ。アウェーも
バンコク以外変なトコばっかりだしな。全南とか(笑)


要は、グループF全チーム、それほど国際経験に富んだ
チームもあんまりないし、適応能力などという高尚なもん
はあんまり見込めないグループである。


全チーム、普段の戦い馴れたやり方にいかにもって行くか、
という、なりふり構わない、みっともない戦いになって
いくような気がする。他の東・東南アジアのグループ以上に。



正直、予選リーグでホームで引き分けたチームは、西アジア
ではほとんど決勝トーナメントに出場し得ない(たしか昨年は
UAEのチームだけだった)。


というわけで、ネガってしまいそうになるが、韓国のチームは
何故かホームで負けても進んでしまうことがあるので、
Jリーグらしくない川崎は、まだまだ凄まじくチャンスがある
わけである(笑)



まあ、単純に自分の中でアジアのチームを若干分かった気に
なってただけで、それが今回の試合でガラガラと崩れたこと
にも相当ショックだが、こんな胃が痛くなる試合がまだまだ
続くと思うと、嬉しくもあり、そしてツラくもある。


まあ、これがアジアのチャンピオンズリーグなのだ。



...



 

 

 

 

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