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「道は長いが前向きに」 - ミャンマー - 2002年05月24日(金)

ここんとこAFF U20やSEA GAMESで、
上位に食い込んできているミャンマー。

まだまだタイほど強いとは思えませんが、それでも
相手がシンガポールやインドネシアなら勝っちゃう
かも。。と思わせるほどになってきました。


ミャンマータイムスという、週刊のウェブサイトで
ミャンマー代表監督の特集がありましたんで、それ
を全文適当訳してみます。

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「道は長いが前向きに」 - デビット・ブース (ミャンマー代表監督)

by Bo Hill & Win Lwin Aung



デビット・ブースは自信に満ち溢れた人物です。

彼は監督としてミャンマー代表チームのチャレンジを楽し
んでいます。彼は自分のチームに、限りない可能性を求め
ています。

ブース監督は、以下の様に話します。


 「私は誤解させるようなことは言うつもりはないが、
 ミャンマーのサッカーは今、転換期にいるんだ。変化
 が始まっている。
  
 こんな時期であるが故に、代表チームでは若手選手が
 ベテランの役割をしなくてはならない現実がある。
 
 だから、若手選手にはその役割を学習する時間が必要だ
 ということを、ミャンマーのサッカーファンや審判は
 理解しなくちゃいけない。
 
 2、3年後には優れたチームになるかもしれないんだ。
 忍耐が必要だ。」



このイギリス人監督は、かつてドン底だったチームを立て
直すことに成功しました。1990年代初期、ブース監督は
ボビー・チャールトンと共にガーナのクラブチームに行き、
5年ほどでチームを強豪チームにし、FA カップのチャン
ピオンにしたのです。


 「ミャンマーは25〜30年前までは強豪チームだったが、
 レベルは高いとは言えない東南アジアの大会の中において
 だった。

 その後、他の東南アジア各国はスポーツに力を注ぐように
 なってきたが、ミャンマーはその方面に力を入れなかった。

 そのツケが、ミャンマーの現在の弱体化に繋がった様に思う。

 他の国に追いつくのは、至難の業かもしれない。」

 
とブース監督は指摘します。


しかし、スポーツ大臣(Minister for Sport and Recreation)の
Brig-Gen ‘Thura’ Aye Myinの支援、そしてミャンマー
サッカー協会会長の U Thaung Htikeとブース監督との毎日
にわたる話し合いの末に、ミャンマーのサッカー強化は始ま
りました。



ブース監督はミャンマー代表が経験不足であることを理解
しています。ここ最近、U20の大会では良い成績を上げ
ているミャンマーですが、A代表に関して言えば、単なる
熱心さやひたむきさではなく、確固たるベテラン?(expert)
の存在が必要なのです。



5月の中国遠征は、今後国際試合で出会うであろう状況へ
の免疫がつきました。ブース監督率いるミャンマーU23
代表は、ラオス、ベトナム、そして中国への遠征に臨んだ
のです。


「中国のチームは汚いプレーをしたんだ。いや、負けたから
 って言っているんじゃない。中国の審判は、中国のチーム
 にはイエローカードを出さないんだよ。

 私たちは準決勝で8‐0で勝利した。その大会の中じゃ、
 僕らを除いて最も優れてると思ってたチームにね。だけど
 その後の決勝戦は、かなり荒れた試合になった。チームは
 無失点に抑えていたんだけど、93分にPKで負けてしま
 ったんだ。」


チームはその大会で多くの事を学びました。決勝戦では、
選手の何人かは少しばかり恐れていたのです。タックルされ
るんじゃないか、オフサイドフラッグが上がるんじゃないか、
と。実際どちらも多く受けていたからです。


しかし、そんな経験が彼らを強くしたと考えられます。


 「その大会の偏った判定や中国チームの荒いプレイは、僕ら
 だけじゃなく、ベトナム、ラオスのチーム関係者からも聞
 いたよ。

 でも、正式な抗議はどこからもなされなかった。ラオス選手
 の1人が、あごの骨を折って病院に送られたにも関わらずね。」


この大会では、全参加チームがキャンバス製のサッカー
シューズを履くように、と大会前日にシューズが渡され
ました。これによって足に豆ができ、いいコンディションで
プレイできなくなるかもしれない、という注意はありません
でした。


「選手たちは、勝てなかったことに大変驚いた様子でした。
 しかし、私が言っているように、選手たちにはとてもいい
 経験だったのです。」



ブース監督は、少なくともあと3年はミャンマーで仕事をしたいと
考えていますし、またミャンマー側もそれを望んでいます。3年間
あれば、彼が今までやってきたことに対する成果を、自分の目で
見ることが出来るからです。


 「ミャンマーサッカーには現在、空白の部分がある。それはA代表。
 ユース世代はいい成績を残しているし、今後さらに良くなるだろう。
 でも現在のA代表の平均年齢は21か22歳。A代表の平均年齢は、
 27か28歳くらいになるべきだろうね。」


Brig-Gen ‘Thura’ Aye Myinと昨年訪れたFIFAのコーチの支援に
よって進められた、ユース世代の育成の後押しもあって、ブース監督
はマレーシアやシンガポールと肩を並べるようなチーム作りに挑んで
います。


 「ミャンマーは潜在能力を十分持っている。でも、実現するため
 には、ピッチの内外問わず全ての人が、よりいっそう努力する
 必要があるんだ。」



ミャンマー代表は5月17日と5月19日に、マレーシア代表と2試合
の親善試合を行います。マレーシア代表はその2試合後に、マレー
シアに戻ってブラジル代表と親善試合があるのです。

ブース監督はこの2試合を、今年行われるタイガーカップに参加させる
メンバー選考への、良い機会だと考えています。タイガーカップで勝ち
上がるために、ブース監督はもう2,3人のベテラン選手をメンバーに
入れようと考えているからです。


さらにブース監督は、ミャンマー国内の大会が終わるまで、メンバーの
最終選考を行うべきでない、とも付け加えます。ブース監督は多くの
メンバーをその大会から見出そうとしていますが、多くのミャンマー
サッカーファンは、Zaw Hteik(おそらくZaw Htike)の動向に興味を
持っています。

Zaw Hteikは、ブース監督曰く

『歴代の偉大なミャンマー選手のうちの一人になり得る選手』

という選手です。彼は昨年、深刻な足の怪我をしましたが、
現在は回復しています。


しかし、

「彼は、精神的・肉体的に怪我から回復する前に、試合に出場させ
 られていたんだ。」

とブース監督。

ですから、Zaw Hteikが代表メンバー入りするかどうかには疑問があります。

ベテラン選手に関しては、全力を出し切れるかどうかにかかっていると
コメントしましたが、ベテラン選手が若い選手たちへ、スキルや戦術眼
の手助けをするのが望まれます。


ところでブース監督、ワールドカップの優勝国はどこだと思いますか?

「アルゼンチン。」

http://www.myanmar.com/myanmartimes/Myanmartimes6-114/Sport/sport.htm

:監督写真は違う記事から拝借。
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ちなみに、マレーシア代表との試合は、1−1,0−0で
共に引き分けでした。

うーん、若手は育ってきているけど、A代表ともなると・・
てな具合ですか。ラオスもそんな感じだった気がするなぁ。


あ、どうでもいいけど、最後の質問が全然記事と関係ないのが
ちょっと笑った。

記者が一番聞きたかったのは、ソコじゃないのか(笑)




...



 

 

 

 

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