きょうの読書
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2005年10月18日(火) 「手紙」 東野圭吾

武島直貴の兄・剛志は、弟を大学に入れてやりたいという一心から、盗みに入った屋敷で、思いもかけず人を殺めてしまう。判決は、懲役15年。それ以来、直貴のもとへ月に1度、獄中から手紙を送る剛志。一方で、進学、恋人、就職と、つかもうとした人生の幸福すべてが「強盗殺人犯の弟」というレッテルによって、その手をすり抜けていく直貴。日を追うごとに、剛志からの手紙は無視され、捨てられ、やがて…。



久しぶりに読んだ東野さんの本。相変わらず一気に読ましてくれました。犯罪者の家族を主人公として話は進みます。今までの東野さんの作品のようにトリックがあったりスリルがあったりとかはありません。主人公直樹の兄が犯罪者であるということを中心に直樹の成長を追っています。難しいです。それぞれの立場からの意見もあると思うしいわれのない差別を受けることは苦痛であると思います。ただ、罪は罪であって、どんな形であれ償いが必要、報いを受けることとなる、ということをこの本は語っているのだと私は思いました。


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