ニューマン。
ポールではない。
新しい月だね、という意味の挨拶だ。
ニューとマンスのあいのこだ。
あいのこ。
もちろん私と日記との間でしか使われない秘密の合言葉である。
この言葉には何か重要な力がある。
という設定も今作っておいた。
さくめしゅ、こいや。
英語で言うところの、カモン、的な意味は含まれない。
昨晩注いだ梅酒を今夜飲むような生活は嫌だ。
という意味の、つぶやきだ。つぶやきだから、一人用。
あなたも造語でいろいろと、
非建設的な時間を無駄に生産してみませんか。
ザ・グッバイ。
ここまでが挨拶でした。
長めの。
えー。と。
同じ部署にいる陽気なような肩の力が抜けたような、
それでいて頼りになる、けどならないような、
デンキさん(仮)という二児のパパが、
何故か顔に似合わず「八雲会」という研究会の会員でした。
今日、突然、同期の男サンガ(仮)が、
「回覧です」というメモと共に、
「八雲会」の会報を、私の机の上に置いていきました。
私はその背中を見ながら、
「なにこれ。意味なかったらサンガ許さん」と思っていましたが、
サンガは少し振り向き、度の強いメガネをキラッと光らせて、
「ふふっ」と笑って去っていきました。
私はそれを見て、
「なにそれ。ただもうそれだけでサンガ許さん」と思いましたが、
とりあえず、「八雲会」会報の、
付箋が貼ってあるページを開きました。
そこには、二児のパパ、デンキ先生のお名前が。
わ、なんかスゴい。
デンキ先生なんかスゴい。
ハーンが作中で使用しているローマ字が現在日本で使用されている、
ヘボン式では無いのがどうのこうの、と始まる論文でした。
チラ見した程度なので、よくわからん。
デンキ先生は怪しくけだるそうな外見によらず、
バイクとかロックとか海外暮らしとかパスポートとか健康診断で体調崩すとか、
掘れば掘るほど英語系おじさん系おもしろ?謎情報が飛び出してくる、
なかなか人生を満喫してる系のおじさんなのでした。
しかしまさか論文まで出して満喫してるとは驚きでした。
私もディケンズ・フェローシップ日本支部に入らないとだめかしら。
↑またすぐ影響される。
入れないけど。
年会費6000円だし、会員は大学教授ばっかりだし。
しかも、良く考えたら別に入りたくないし。
とりいそぎ、私は私を励ます会の会員にでもなっておきます。
「セルフ励まし」で、省エネ効果抜群な生活を送ります。