2001年02月28日(水)
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詩的に呪いの包囲網 ★
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雨の日の夕方、バッグと傘を持って、
近所のコンビニにコピーを取りに行った。
道中、「中国人は日本人にキツイけど、
こんな歴史のある中で中国を愛することこそ、
意義があるんだ…!」となにやら思いつめる。
コピーは沢山あるので後ろのにーさんにゆずると、
そのにーさんはなんと、中国人であった!
そして英語でこう言った。
「僕のは、たくさんあるんですよ」
そこで反撃。
「私のは、とっても、たくさんあるんですよ」
それをさらに、にーさんの迎撃。
「僕は100枚あるんですよ」 100枚ッ?!
しかし私の脳内の、「中国ダイスキ!」の部分が、
「中国人は数字で『沢山』を示します、マスター!」
と、ふるえながら報告してきた。
そこでありがたく好意をうける。
「にーさんの番ですよ、どーもほんとにありがとう」
と帰りに言うと、にーさんはぎこちなくお辞儀をして、
「ありがとう」と笑顔で言った。……。
うーん、何を感謝されたんだろう。
そこへ私の脳内の、「中国ダイスキ!」の部分が、
「この上海人ふうの楽譜を持った、音楽家志望らしき
にーさんは、動転しています、マスター!」
と、何故だか高速回転しながら報告してきた。
うきうき帰路につく。
さて、おかんにも早く帰れと脅迫されたし、
ここはひとつ小走り、いやいやダッシュです!!
あははは、夜走るのは楽しいなあ。ばしゃばしゃ。
と、家の前で、この、右足が、ぐにーっと曲がった。
あれっ。
右手=傘 左手=バック
ずしゃっ。
痛い。
なんだ。
なんの因果だ。
中国人……。中国人が……。
そのとき私の脳内の、「中国ダイスキ!」の部分が、
「あんたはこけました、マスター!」
と、涙を流しながら報告した。
「こんな大人になって、久々に、
ふっつーにこけました、マスター!」
だまれ、貴様!!!!
ふりかえると、雨の中にそっとたたずむ石。
なぜこんなに何もない所に、こぶしほどの石が……。
痛い。
よく見ると、石が円形に並んでいる。
なぜこんなところに、呪いの魔方陣が……。
誰だ! 日中交流を呪った奴は!!
痛い。
そこである記憶が、映画のようによみがえった。
むこうから体のうしろに石を隠し持ちながら、
となりのガキがやってきた。
はた、とおかんと遭遇したガキは、すぐこう言った。
「なにも持ってないよ!」
脳の全てが報告しまくった。
「あのガキがやりやがりました、マスター!」
「あのガキがやりやがりました、マスター!」
だまれ、報告は1回で十分だ!! やすめ!!
…あのガキが四六時中石を運んでいた事実は、
近所のひとたちが大勢、目撃している。
まさかこんな罠を設置するためだったとは……。
そこにまんまと足を踏み入れたとは……。
謀られた。
老人やったら骨折って死を待ってるとこやがな!!!
家の前で死亡か!!
死因は!?
「日中交流です、マスター!」
マジで?!