ビー玉日記
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2002年06月07日(金)  仁義なき戦い2(背中合わせの二人編)

(前回のあらすじ)
宿敵エアコンの弱点を発見した変温動物の私。
お陰でその日の午後は快適。
平和な一日が終わろうとしていた。
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残業をしていると、なんだか体がいつの間にか冷えていることに気付いた。
ぶるっ。

そうか。
20度を26度に上げたからな。
さすがに暑かったのか誰かが設定温度を下げたんだろう。
しょうがないや。

しばらく私も我慢して仕事を続けていたが、しかし、寒い。
キーボードを打つ指が動かなくなりつつある。
指に息を吹きかける。(ここはどこ?)
生命の危機。

エアコンの弱点であるコントローラーを見に行くと、21度。
うーむ。1度は譲歩してくれたのだな。
じゃあ私も譲って25度。

イッキに足元をかけ上がる風の勢いが変わった。
(床から風が出てきているため、なお寒いのである)
快適快適。
これで仕事も進むってものよ。頑張るぞ。

またしばし。
後ろの席のAさんが、おもむろに立ちあがり、コピー機の方に行った。
コントローラーを覗き込み、「あっ」と小さくつぶやいたのを、私は聞き逃さなかった。

あなたでしたか、Aさん!

「すみません。私です」
正直に私は名乗り出て頭を下げた。
「い、いや、いいんだよ」
人のいいAさんは汗を拭き拭き、笑って片手を上げた。
しかし、その手はすかさずコントローラーに伸びるのであった。

年はずっと上なのに下っ端の私にもいつも丁寧語で接してくれる、とっても人のいいAさん。
まさかあなたと戦うことになるなんて。
しかも背中合わせで攻防を繰り広げることになるなんて。

こうして、戦いの火蓋は切って落とされたのである。

(後日談/証言集)
「Aさんは温度だけは譲らないんです。あんなにもイイ人なんですけどねえ」
「前に隣の席だったHさんなんか、冬の上着着て仕事してましたよ」


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