アクセス解析 無理強いはよせ

無理強いはよせ...FDN

 

 

近頃の職場の変化 - 2003年12月05日(金)

猫の手も借りたい繁忙期に上司にお願いして、人を入れることになり、新しく人を雇い入れた。図面の描き手であるが、要はCADが出来るという条件ならば贅沢は言え無い状況であったのだが、この入ってきた人と言うのが、若干変わっていると言うか、何となく不思議な人である。

最初に履歴書を見たわけであるが、都内の女子大を卒業した後、恐らく派遣社員であるのか、いくつかの職場で働いている。最初の職場から離れた時点でCADオペレーター養成学校のようなものに通い、それでその後はCAD関係の仕事をずっとしてきたようである。1年間くらい働いていない期間を経て、職安の支援講座みたいなもののWEBデザインコースに通っていたが、長年のCAD仕事で培った能力を使える仕事がちょうどやって来て、それで現在は私の対面に座っている。確かにCADのオペレーションには精通しているものの、彼女がやってきたのはどちらかと言うとプレゼン用の三次元の絵みたいなもので、設計図と言うのを描くのは初めてらしく、色々追加説明が要る。しかし、忙しくて贅沢言っていられない私は、この点で現在は特に文句は無い。

この女性は齢はすでに40を超えているが、どうやら独身のようである。先日歓迎会をやったのだが、何となく誰も結婚について突っ込めず、チーム内で一番直球を投げる私でも「結婚されているんですか」と聞けなかった。だが、話の内容から言って、どうやら結婚していないのは明らかであるようだ。出身は東京じゃないが、別に学校を卒業後故郷に戻ることなく、都内のマンションに一人で住み続けているらしい。酒が結構飲めて、酒が入ると口数も多くなり、「〜〜〜な感じィー」と言う、10年位前にとんねるずの木梨が「ねるとん」などで流行らせた流行語を口に出す。大人しい印象だったので、先輩Sさんも「びっくりしたな」と後で語っていた。

この女性は特に仕事熱心という訳ではなく、積極性もあまり無い。図面を作成する仕事自体は初めてなのだが、やはり若くないためか、新しいことに積極的に取り組んで、早く慣れよう、と言う姿勢が感じられない。仕事が尽きると「他に仕事はありませんか」とも聞いてこなく、ただ席にぼんやり座っているだけである。まあ仕事を与えない方が悪いのかも知れないが、何も与えられなくても何しろ新しい職場で、しかも自分が今まで使ったことも無いツールがたくさんある。だから勉強の一つでも、と言いたいのであるが、やはりバイト感覚で生業と言う意識は当然無いだろうから、再び積極性の無い、生気の無い目で座っている。仕事自体も図面の直しとかで、あまりエキサイティングな仕事じゃないと言う事情も、まあ多々あるだろう。

普通のCADじゃなく、図面を変更する際は3次元CADと言うものを操作しなければならない。これは私しか出来ないから私がやるのだが、大したシステムでもなくCADをいじっている人なら問題なく入れるソフトゆえ、早く覚えて欲しい。しかし、私に教える暇が中々見つからないのと、彼女の積極性の無さで、まるで進歩が無い。私が忙しくて3次元CADをいじれなく、彼女がぼんやりしている時間がしばらく続き、ようやく私がその仕事をして彼女に「いやすいません。早くこれを覚えて貰った方がいちいち僕の仕事を待たずに、鬱陶しい思いをしないで済みますよね。」と言うと、笑いながら「いや、別にいいですよ。」と言う。何か、別にぼんやりしてても良いみたいな風情である。

仕事も終わってないのに残業せずに帰ってしまうとかは無いし、仕事をサボっていると言う訳でもない。仕事が速いというわけでは無いものの、言われた仕事は大過なく済ます。しかし、やはり積極性が無いためか、どうも「出来ればずっとここで仕事して欲しい」と言う風にはならない。何しろ成長があまり無いから、いつも仕事の指示を比較的丁寧にやらなければならないからだ。これは仕事を出す側も疲れてしまう。

部には何人かの女性も働いているが、その女性たちとも雰囲気は一線を画している印象がある。部で働いている女性陣はこの会社で働いているキャリアとして長い人ばかりだから、まあ仕事に対する姿勢もそりゃ違うとは思うのだが…社会人として20年くらい過ごしてきた私の対面にいる女性にしても、労働に対する姿勢は何がしかのモノが無いのだろうか。

と色々書いてきたが、私がこの人を見ていて思ったのは、これで人生行き詰らないのだろうか、ということである。今はまだしも、このパフォーマンスでは今後雇い入れる会社は滅多に現れないと思う。ここだけの話、彼女に依頼するより、外国人でも若い人間の方が私はやりやすいと事実思っている。今はグループ内が全体的に忙しいので、パキスタンから一人よこせなどとお願いできないのだが、できることならそうしたい。苦肉の策で来てくれた人だったが…。

この疑問を最近感じてしまっている。若くも無いのに、この世の中この姿勢でも大丈夫と言うのが、どうも理解に苦しむ。この世の中、実はもっと楽勝なのだろうか。


-



 

 

 

 

Contents
Prev  Next

Mail