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あー、午後ティーの紅茶がある - 2003年05月07日(水) 今日、買出しに行ったらコンビニで女子高生が「午後ティーの紅茶」と言って、午後の紅茶のミルクティーを手に取っていた。午後ティーの紅茶って何だよ。明らかに馬鹿だよな。 そんな話はどうでもいいのだが、まあ数少ないこのサイトの読者の方々なら既にご存知かと思うが、私の嗜好は普通の人にとっては「何故そんなものを?」と言う方向に向いている。工業地帯の風景が好きだったり、ダムを見るためにわざわざ丹沢に行ったり、橋を見るために一日潰して隅田川に行ったり、アルメニアに行ったり鉄道が好きだったり... まあ最近よく発売されているミドルエイジ向けの雑誌ってあるじゃないですか。「一個人」とか「男の隠れ家」とか「ブルータス」とか「タイトル」とか。まあ上記の中で明らかに違う雑誌もあるだろうが、とにかく私にとってはどれもあまり変わることは無く、言ってみれば変な趣味をくすぐる企画がたまにある雑誌たち、と言う感じである。私が本屋の雑誌コーナーで見ていて、瞬時に反応するのはやはり「鉄道」と「建築」である。鉄道は見た途端に反応する。また、特にカーサブルータスなんて建築特集の時は必ず立ち読みして、気に入れば買うな。「東京人」だって「同潤会アパート」特集をやったとき、わざわざ後輩Yにパキスタンから「買っといてくれ」と頼んだくらいである。 そんな中、「男の隠れ家」と言うハードボイルドな名前の雑誌の6月号特集は、中々雑誌では見られない特集である。何と、今回の特集は「建築」でなくて「土木」である。 近代化遺産と言う名目で、最近土木遺産と呼ばれる明治前後からある古い土木構造物が注目を集めている。と、思っているのは土木関係者だけで、一般的に認知度は皆無に等しいと言うのが私の認識であった。が、こうして「男の隠れ家」に特集が組まれる辺り、超マニアな領域から脱しつつあるような気がして、思わず購入した。 と言っても、特集されているのは駒沢の排水塔とか、京都の琵琶湖疎水、韮山の反射炉、それから碓氷峠の鉄道跡など、土木遺産としては「超々メジャー」級ばかりである。また、写真の下に掲げられている説明文は、その構造物の建設当時の時代背景やその後のもので、設計上のポイントとなったところなどは一切書かれていない(って当たり前か)。 そんな(私にとっては)何となく物足りない特集の中で、目を引くのは志免鉱業所の竪坑櫓(たてこうやぐら)である。これは炭鉱跡で、竪坑とは、その名の通り地面を縦に掘り進めて行く穴であるが、ここの竪坑の深さは480mもあるらしい。だが、そんな見えない竪坑より、その竪坑へ下りるためのエレベーターを支えるこの櫓の恐ろしさと言ったら無い。無機質も良いところで、まるで映画のフランケンシュタインのようだ。 この竪坑は福岡にあるらしく、流石にこれを見るためだけに福岡まで週末に行こうとは思わないが、それにしてもこれは見ごたえのある現代の化石であると思われる。 といっても、まあそのくらいですよ。 -
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