蹴文修記

2006年11月24日(金) 【番外】シンポジウム

ちょっとした縁で、旧ユーゴスラビアに関する
シンポジウムに出席してきた。

もともと、香港で観たときからユーゴに興味あったし、
W杯参戦中にセルビアサポーターに囲まれて観戦した
ことも思い出深い。

でも自分の中で、これらの出来事を並列に並べることが
できたのは、仕事でオシム絡みの調べモノをしたとき。
木村元彦のユーゴ三部作を読破してからだった。

それまでは、なぜユーゴ代表が香港で試合をするのか、
あるいはセルビア・モンテネグロ代表なのにサポーターは
セルビアとしか叫ばないのか、なんてわからなかったから。

知れば知るほど、フクザツでやるせない旧ユーゴ地域。
今回のシンポジウムのテーマ「共生」ということに疑念を
抱きながらも、久しぶりに教室で授業を受ける感じで参加。

現地に行ってきたというひとの現状報告、学者さんや
政府関係者、ユーゴ出身で日本に住んでいるなどが参加
したパネルディスカッション。。。
みなさん、色んな立場で様々な意見を述べていらっしゃいました。
はい、それぞれは理想的な、あるいは現実的な、貴重な意見でした。

でも「共生」という今回のシンポジウムのテーマについて、
言及がなかったのが残念。
僕は、(今のところ)共生なんかムリだと思っているのだが、
なぜいま、この日本で、「共生」について考えなきゃいけない
のか、最後までわからないままだった。

だいたい、兄弟げんかしてお互いに傷つけあって、家を出て行った
ならず者の男たちに、あんたたち前のように一緒に住めば?
と他人に言われて、はいそうですかと言うはずがないし、
それを遠くに住む友人たちがあれこれ話していても意味がない。

旧ユーゴスラビア地域の現実を、昔はよかったというノスタルジック
な思いを排除し、東にも西にも北にも南にも偏ることなく、
伝えて行くことこそが必要ではないのかな?

なんて、ちょい齧ってわかったような人間が偉そうに言ってみる。


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