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 コールドマウンテン(下)/チャールズ・フレイジャー

『コールドマウンテン(下)』/チャールズ・フレイジャー (著), Charles Frazier (原著), 土屋 政雄 (翻訳)
文庫: 334ページ
出版社: 新潮社 (2004/03)
ISBN-10: 4102029125
ISBN-13: 978-4102029121
商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm

内容(「BOOK」データベースより)
深窓の令嬢であるエイダは、コールドマウンテンでの生活にようやく慣れてきた。そんな折、牧師である父が急死。彼女は生活手段を失い、明日の食物にも事欠く事態に。しかしインマンの帰りを信じ、この地にとどまることを決意。そんな彼女のもとに謎の少女ルビーが現れる。ルビーの援助で次第に大自然で生きる術を身に付けるエイダ。そしてついに、インマンが帰る日がやってきた…。



やっと読み終えました。多忙でなければ、じっくり集中して一気に読みたかったですが…。

この話は、前知識としてラブストーリーであるとわかっていなければ、最後になるまでラブストーリーだとは思わなかったかもしれません。私はアメリカ南部好きなので、ロマンス部分よりも南部関連の描写の方に興味をそそられていたということもあり、男女の愛情というよりも、南北戦争当時の人間模様として読んでいました。

結末は予想外のものでしたが、エイダがそれまでに切り抜けて来た試練は、そのために神が与えたものだったのかとも思うし、インマンもまた、故郷に帰るという事自体が目的として定められており、神の計画の中で、それ以上のことは望むべくもなかったのだと思いました。そしてまた、戦争の中において人の生き死にはなんと簡単なことだろうかと感じると同時に、これもまた神の定めた運命なのだと思わざるを得ないような気がしました。

この本は長編とはいえ、個人的には短編のような感覚で読んでいました。ひとつひとつのエピソードがそれ自体で完結しているような書き方が、そう感じるさせるのかも。ゆえに、エピソードごとに休憩が入ってしまって、なかなか進まないというのが難点でした。

それにしても、主人公のインマンが、だんだんアクションスターばりの銃撃戦を繰り広げるようになっていくのにはびっくり!

余談ですが、話の中に何度も出てくるとうもろこし粥(グリッツ)を、本を読んでいる間食べたくて仕方がありませんでした。これが出てくると、ああ、南部だなぁと思います。

2007年03月14日(水)
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