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■ ローワンと魔法の地図 リンの谷のローワン(1)/エミリー・ロッダ
『ローワンと魔法の地図 リンの谷のローワン(1)』/エミリー・ロッダ (著), Emily Rodda (原著), さくま ゆみこ (翻訳), 佐竹 美保 (イラスト) 単行本: 216 p ; サイズ(cm): 21 x 15 出版社: あすなろ書房 ; ISBN: 475152111X ; (2000/08) 内容(「MARC」データベースより) リンの谷を流れていた水が止まり、川の水しか飲まない家畜のバクシャーは、日に日に弱ってくる。謎を解くため、少年ローワンは水源のある魔の山に向かうが…。スリル溢れる冒険ファンタジー。
『ローワンと魔法の地図』を読んだ。あれこれ頭を悩ますこともなく、途中で引っかかりもせず、サクっと久々に楽しく読めた本だった。
剣と魔法もののファンタジーにしては、誰も死なないし、完全な悪役も出てこない。明らかに児童向けではあるが、ストーリーがしっかりしている上に、退屈になりがちな冗長な記述もないため、あっという間に進む。
1巻目は、臆病で弱虫のローワンが、6人の仲間と共に魔の山に向かい、最後にはたった一人でドラゴンと戦って無事に帰ってくるという、ちょっと出来すぎの感もある話だが、どのような過程で、ローワンが自分の中にある勇気に気づくのかということが主題だろうと思う。いざとなれば、やれる子なんだってことだろう。
キャラ的には、仲間の中で一番大柄でたくましいストロング・ジョンというのが好き。彼はローワンの母親に、必ずローワンを連れて戻ると約束したのだ。なんか、シュワちゃんっぽいって感じ。(^^;
ちょっとだけ気になるのは、エミリー・ロッダはフェミニストのようで、物語の中でも男女同等に活躍の場があるということだ。それはそれでいいのだが、危機的な状況での会話に女性の言葉が入ってくると、ヒステリックな感じがして、どうもしっくりこない。訳者はロッダの考えを汲んで、男女がはっきりわかるように訳そうと思ったに違いない。そこにどうも違和感を覚えてしまう。
他のファンタジーと違って、特別な言葉もあまり出てこないし、この程度の内容だったら、むしろ原書で読んだほうがより良いイメージを抱けるだろうと思う。続編も読んでみたいと思っているのだが、原書にするか、翻訳にするか迷い中。翻訳なら図書館に揃っているが、原書のほうが良さそうだなあ・・・と。でも、買うのも面倒だ。翻訳なら目と鼻の先に置いてあるんだし。
などと思いつつ、だらだらと悩んでいる。
2005年09月15日(木)
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