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 Black and Blue/Anna Quindlen

『Black and Blue』/Anna Quindlen (著)
マスマーケット: 384 p ; 出版社: Dell Pub Co ; ISBN: 0440226104 ; Reissue 版 (1999/02/02)
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学童期の少年の母であり、看護婦という職業を持つフランは、警察官である夫から日々、暴力を受けていた。夫のもとを離れなかったのは、息子から父親を取り上げられなかったから。家を手放したくなかったから。そして、夫をまだ愛していたから。しかしついに、名前を変え、見知らぬ場所で暮らすことを決心した。発覚することにおびえ、息子が時折見せる暴力的な性質に戸惑う。新たな生活もまた、彼女にとって平穏なものではなかった。

夫や恋人からの暴力「ドメスティック・バイオレンス(DV)」の深刻さを、被害女性の逃亡生活を通してドキュメンタリータッチにつづった社会派小説。本書では、暴力への恐怖、被害者である羞恥、分割しがたい愛情と憎悪、母としての責任など、被害を受けた女性の複雑な心境が過不足なく語られている。悲惨な暴力とは裏腹に、淡々とした文章で紡がれる主人公の日常は、DVが特別な場所・特定の人物にのみ降りかかるものではなく、誰の日常にも起こり得る身近な問題であることを認識させる。そして、そばから「なぜ逃げないの?」と言えるほど単純ではない、問題の根深さを知らされるのだ。

著者は、1992年にピューリッツァー賞を受賞したコラムニストで、かつ、日本でも前作『幸せへの扉 世界一小さなアドバイス』が話題となった女性作家である。

出版社/著者からの内容紹介
NYに住む看護婦のフランは警察官の夫の暴力に耐えきれず、息子を連れフロリダに移り、別人として生活を始める。DV=ドメスティック・バイオレンスの悲劇。ピュリッツァー賞受賞作家のベストセラー。

2005年07月22日(金)
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