ほうじ茶飲話【JOYWOW】
2003年07月25日(金)
美容院にて「その2」。
席についてからずっと、昨日の茶飲話に書いた「天切り松」 を読んでいた。担当美容師さんが「あれ、寝てました?」と きくのも道理、浅田次郎の小説はいつも情の深いところを ついてくるので場所柄もわきまえずぼろぼろ涙してしまい、 真っ赤な目をしていた。そうじゃないと説明すると、 「へぇ〜〜〜、泣けるんですねぇ。ぼく、もう十年以上 泣いたことないですよ。どうして涙が出るんですかぁ?」と、 マジにきかれてしまい答えに窮した。
それはいいとして。
アシスタントの若い男の子がシャンプーをしてくれた。 洗い始めるやいなや 「最近、お天気わるいですね。世界でいろいろ異変が 起こっているようですけど、地球どうなっちゃうんでしょうね。 環境汚染とか、いろいろなんでしょうけど・・・寒いですしね。 異常気象ですよね・・・・・」と、しゃべるしゃべる。 どう応えていいものか「ああ、そうですねえぇ」と相槌をうったが すべて受け売りで彼の感想や意見ではないことはまるみえ。 彼の興味であれば話し方も訊き方も違うはずなのだ。
美容院で意味ないことを訊かれる事はきらいだが、 心にも思っていないことをシャンプーしながら話されることは もっと苦痛だった。年上のお客さんにはあたりさわりない 天気の話でも、と先輩にいわれているのだろうけれど もうすこし勉強してもいいんじゃないだろうか。 「取って付けたよう」っていうのはこういうことをいうんだねぇ。
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