ほうじ茶飲話【JOYWOW】
2003年05月27日(火)
傘をくれた人
渋谷西武で買い物を終えて出てきたら、 真剣な雨降りになっていた。 まだ、銀行など何店かまわらねばならないし、 仕事もひかえているしで、 雨の中に走り出すことは避けたかった。 横断歩道前のキャノピーの下で、ただ途方に暮れていた。
左方向から来た若い女性が、ふいに私と視線を合わせた。 「あの・・・傘、必要ですか?」 彼女は傘をさしていたが、右手にもう一本傘を持っている。 え、まじまじ?ほんと?と思いつつ 「はい、必要です!!」と答えると 「じゃあ、どうぞ」と右手に持っていた、 まだ新しいワンタッチの傘をくれるじゃないか。 嬉しくて、極上の笑顔で「ありがとう」を返した。
彼女がさしていた綺麗な色目の傘は、 私が持っているシビラのハンカチと同じ柄だった。 ただの偶然なのだけれど、前世で知り合いだったのかもと 思えてしまうような、不思議な気分だった。
もう二度と出会うこともないだろうけれど、 今日を幸せな気分で彩ってくれたあなた、 本当にありがとう。
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