海から おおきなおひさまがのぼる。
まぶしいはずなのに 目をそらさずに よくみえる。
その光は なんでも知っているようで。
でも 耳をすまさないと 何も聴こえない。
あの子の耳そうじの姿が とても気持ちがよさそうだったのを 思い出して
わたしも 竹の耳かきで 耳をかく。
耳あかは すこしだけ。
もっと 取れたらいいのにな。
であうもの であう人 であう景色
わたしの世界の すべての存在と おはなしをしよう。
からだ全部を耳にして お話をしよう。
*
この世界の片隅に
という映画を観た。
ことばにならぬ とても大切な映画だった。
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