2003年04月15日(火) |
大阪の街で路頭に迷う |
5千円札を財布からだすとき、 あと1枚5千円札が残っているのを確認した。
それなので、 今日イチニチの御褒美として、 和風とんかつ定食とビールをいただいたのだ。 仕事帰り、 本町の地下、 煙草と汗のにおいのする居酒屋のカウンター。
満足しておちついて、 さあ、帰ってもうあとひと仕事! とおもいきや。 財布はすっからかんなのだ。
札入れからでてきたのは、 5千円札ではなく、 どこかの美術館の割り引きチケット。 色が5千円札と似ているだけ。
給料日前なので、 銀行もすっからかん。 家までかえりゃなんとかなるのだが、 家までかえる金もなし。 手許には200円弱!
そう。 テレカも回数券も携帯ももっていない。
とりあへず、 店のにいさんに、 健康保険証を提示して、 苦笑いでつけてもらう。
100円玉を10円玉にくずしてもらい、 震える足で公衆電話を探す。 願いをこめて ぱっとひらめいた友に電話をした。
そして彼女は電話にでたのだ! 秒刻みでおちてゆく10円玉の音。 片言で、一文無しで路頭にまよっていることを告げると、 彼女は自転車でかけつけてくれるという。 なんとわたしはいい友にめぐりあえたのだろうか。 ああ、かみさまありがとう。
彼女の告げた待ち合わせ場所を探し、 まつまつまつ。 珈琲でものみたいが 飲む金もなし。 空は真っくろで、 知らない車がびゅんびゅん目の前をはしる。 ああ、孤独だ。
まつまつまつこと30分。 マフマミノフ3世(自転車の名前)にのった彼女が、 風をきってさっそうとやってきた。 マフマミノフ3世には走行距離計測器がついていて、 8キロ走ってやってきたらしい。 おお、かみさまありがとう。 これで無事に帰れるのだ。
涙ながらにお金をうけとり、 居酒屋につけをはらいに走る。 店のにいさんとおばちゃんに、 「ねえさん、またおいでね」 とやさしく言われたが、 きっと本心ではないだろう。
…と、いうわけで、 きょうも無事に我がねぐらにかえれたわけであります。
ああ、よかったね。
*ビデオ救出作戦大成功! テレビがみれるようになりました。 でもビデオはこわくていれられません。
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