彼女はいつもピカピカしている。
声はなめらかな張りがあって、 背中にはやわらかい芯を感じる。 強風にもしなっておれない竹みたいだ。
エネルギーのない時に彼女にあうと、 別世界の人のように感じるくらい。
そんな彼女がないていた。 甘いコーヒーが冷めていた。 綿飴にくるんでたみたいな 孤独がぽろっとおちてきた。
しばらくたってから なんにも言うことがなくって
『なんだかあなたが魅力的に感じたよー』
とおもったことを言ってしまった。 あわてて 『あ、でもうちレズじゃないから心配しないで』 とつけたした。
わたしたちは笑って 冷めた甘いコーヒーを飲み干した。
人間はいろんな面があって ふれていくうちに 予測しないものがでてきて びっくりして だから魅力を感じるのだなと 考えた。
これからも いっぱいびっくりしてみたい。
*池上永一にはまっている。 すごい世界だ。
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