無用

 同僚T野氏と顔を合わせるやいなや、互いにニヤニヤしてしまった。

 T野氏も昨夜仙台市体育館にいた。
 席を聞くと、ノエルの目の前だったそう。
 いいなァ。
 確かこのヒト、一昨年のグランディでも結構いい席だったハズ。
 一体どんなコネ持ってやがんでい。
 ワタシの席もそう悪くはなく、アリーナ席の前の方の通路側。ステージがよく見えたし、広くて思う存分暴れることができたけど(挙句に酸欠)。

 Liam Gallagherは天性のヴォーカリストだとおいらは思う。
 うーん、なんて云うんだろ?フォース?かな。
 ただ声がデカいだけではなく、声そのものに、フォースがあるように感じるわけね。
 歌唱力は努力次第で如何様にもなるが、これは天賦の才だと思う。ワンダフル。

 しかしここ最近のおにーちゃんの活躍は目を見張るばかり。
 今回のライヴではノエルのアコースティックソロがあったし(これがまたよかった!)、プロモーションなども彼一人で精力的に行っているそう。
 何よりノエルの声、好きだ。


 バンドって難しい。
 “oasis"の本質はどこにある?
 ソングライターか、ヴォーカルか、はたまたサウンドか、或いはその全てか。
 どこからどこまでが“oasis"なんだろう?

 兄弟喧嘩やメンバーチェンジのニュースを聞くたびに、そんなことを考えていたりしたんだけど。
 ふむ、バンドは難しい。そして面白い。



 時々ね。時々なんだけど。
 ライヴの熱狂のはざまで、ふと我に返るというか。
 耳がわんわん鳴って、時間がゆっくり流れて、ふと「あれ?なにやってるんだろう」って思うことがある。
 周囲を見渡すと、みんなピョンピョン跳ね、叫ぶように歌い、拳を突き上げ、口々に彼らの名前を呼んでいる。
 そんでステージに目を戻すと、誰よりもかっちょいい彼らがいるわけよ。




 ふむ、そっか。


 ライヴは一期一会。
 「クラシック」もジャズも、勿論ロックも。
 解釈など、無用。
 何もかも忘れてシビレる音の洪水に身を委ねた。
2002年10月06日(日)

メイテイノテイ / チドリアシ

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