空色の明日
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2018年01月21日(日) 疲れ切った人

小室哲哉引退会見。

あんなことで引退するって
よっぽど引退するきっかけを探してたんだな。
疲れ切ってしまってたんだな。
仕事をしながら介護をするってことは
いくらお金があってもお金でなんとかできることは限られていて
やっぱり結局心がすり減っていくことなんだな。

ということを想った。


父を看取った時は3ヶ月だった。
祖母は母が「もう自分一人では無理」と言って
施設に入ってもらってから5年だった。

二人とも病院や施設にいてずっと診てもらっていて
それでもやっぱりそこへ通うことは
想像以上に体力と精神力がいることだった。
病院にいくと、ものすごく精神力がすり減る。
何をするわけでもないけれど
ネガティブな状況というのは心を疲弊させる。

夫が事故で3週間入院したときも
仕事帰りに着替えを持って行って少し話をして
家に帰って洗濯してまた翌日同じことをくりかえす
そのことだけでもかなりしんどかった。

でもそのどれも終わりがあることだったから
なんとか乗り切れた。


今、親友が入院していてその旦那さんが毎日病院に通ってる。
もちろん仕事帰りに。
退院してもおそらく今まで通りの生活は送れないので
リフォームしたりヘルパーさんに来てもらったり
やることも決めなきゃならないことも山積みで
それでも今は入院してるから彼女の食事の用意なんかは
病院がしてくれるけど、それも退院したら
どこまで自分でできるかわからない。

そんな旦那さんの姿が少しかぶって見えてしまって
小室さんのことがいたたまれなかった。

少しくらい他の人に頼ったり相談したり
心を軽くしてもらったりしてもいいと思うし
そのくらいしないととてもじゃないけど続かない。

今回のスクープって、そういう
彼の最後の逃げ場を奪ったんだと私は思う。
わかっててもそっとしておいてあげないといけないことって
あると思うよ。
だってそれで読む人は誰も迷惑するわけじゃないし
誰も得するわけでもないし。
ただ当事者と周りの人たちが傷つくだけなんだったら
そんなの公表する必要あるのかな?

くたびれ果てた人を引きずり出すようなことは
やっぱりしちゃいけないと思う。

小室さん、別に彼の音楽が好きってわけじゃないけど
一度ゆっくりした時間の中に身を置いて
心を休めたらまた生まれてくる音があるかもしれない。
それでいいと思うよ。


安藤みかげ