空色の明日
DiaryINDEXpastwill


2017年07月16日(日) 好みのタイプ

「みをつくし料理帖」のドラマが終わってしまった。
あっという間に。

この2ヶ月ほど、私の中では
みをつくし大ブームだった。
ドラマを1話みただけで原作を読みたくなるなんて
ものすごく久しぶりのことだったし
その原作がまたものすごくものすごく面白くて
読み終わってほしくないぐらい大事に読んで
そしてドラマも終わってほしくなくて
大事に観て、そして全部終わってしまった。

作ってる人がみんな原作を大好きになって
大好きな気持ちで作ってるなぁと思えるドラマだった。

原作が好きだからと思って、原作者の別の作品を読んだけど
やっぱり私は料理が好きだからこの作品が好きなんだなと思う。
読んでいて匂いや温度や質感が全部わかるから面白いのだなと。
もちろん作者がそれだけ料理を大好きで、やっていらっしゃるから
あそこまで書けるのだと思います。
そこが読者に響いて共鳴しているなぁと思いながら読みました。

だから他の作品ではそこまで体感できないので
あそこまでの満足感は得られなかった。
そう、満足感。感動ではなく。
その場にいるような満足感が感じられたから好きなのだと思う。
他の作品は感動だけだったのであそこまで愛着がわかなかったのだな。

それで、全巻読んだのを母に宅急便で送ってあげたら
彼女ももう大好きになってしまっていて
「もったいないから1字ものがさぬよう大切に読んでる」と
この夏は「みをつくしの夏」になるそう。

彼女は面白いとお嫁ちゃんにもお勧めすることがある。
だが、そこはちょっと釘を刺しておいた。
「この本は料理が大好きでないと面白さは半減だと思うよと」
料理に関する描写がとても深いので
やったことのない人や見たことのない人はきっと
そこを読むのはとてもとても面倒くさいのだろうなと。

私がスポーツに関する読み物の実技の描写を読み飛ばしてしまうように。
全然実感としてインスピレーションが湧いてこないので。


「好み」ってこういうことなんだろうな。
ちなみにみをつくしのドラマのプロデューサーは
城谷厚司さんで「カーネーション」の人。
脚本の藤本有紀さんは「ちかえもん」の人。
大好きになるのも納得。


原作の途中でドラマは終わったし、
次へ続きそうな終わり方だったので
続編に期待いたします。
まだまだあんなことやこんなことが解決してないので!!



そして夏ドラマ。

春に好きなものが集中してしまったのでちょっと今はロス。
「ハロー張りネズミ」に期待しすぎてしまったのか
1話はなんとなく物足りなかった。なんでだろ。
栄太くんが太ってちょっとぼんやり感が否めないからか。

弟の「居酒屋ふじ」も観てる。
最近俳優さんが自分役で出てくるのが多いな。
ああいうとき俳優さんは、自分らしく演じるのだろうか?
それとも「きっと視聴者には自分はこういう風に見えてるのだろうな」
という感じに自分で想像した自分を演じてるのだろうか。
もしくは「こう見えていてほしい自分」を演じているのだろうか。


美容院に行って、「新しいドラマ何か見ました?」って話になって
担当の店長さん(男性30代後半)は好きな役者さんやドラマが
似ていて長瀬君のドラマが好きなので
今回のも見たがなにか釈然としないという話をしていて
それがなぜかという答えをもらった。
それは大竹しのぶが大竹しのぶっぽ過ぎるからだと。
理由を説明できないけれど、それを店長さんが言ったとき
ものすごくストンと納得してしまった。
そしてちょうど今、あの役をできそうな人がいないなと。
いるけどいろんな事情でテレビに出にくい人が多いなと。

きっと、この1週間いろんなお客さんと話てきて出た結論がそれなんだな。

長瀬君のドラマ、やっぱり磯山さんがやってる。
そこに期待してもうちょっと見てみる。


今期で唯一「あぁ、これは来週もきっと見よう」と思った第一話、
それは「悦ちゃん」。
結局ああいう演出が好きなのだ。昭和初期も好き。
ユースケ・サンタマリアって人はどうして見ずにいられないのだろう。
男前ってわけではないのに。


ムロちゃんがあいかわらずよくトーク番組に出てる。
思えば、私がムロムロ言い出した頃はちょうど彼が
いろんな仕事に出だしたばかりの頃だったのだ。
ムロ式もだんだんチケットが取れなくなってきだした頃だ。
ということは、すごく光る仕事をした場面に遭遇できたってことだと思う。
高橋一生くんしかり。

一視聴者の反応って、その瞬間同時に日本中で同じ反応をしてる人が
ぶわ〜って大勢いるんだなぁと感じる。
私がムロちゃんいい!とか高橋くんいい!!とか思った作品を見てるとき
同じようにテレビの前で日本中で思ってる人がいるから
あれだけ急に人気が出たりするんだな。


ヒットってそういう仕組みなんだ。


安藤みかげ