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2003年04月26日(土) 手ぬぐいに書かれた言葉

「勧酒(かんしゅ)」

 勧君金屈巵  
 満酌不須辞
 花発多風雨
 人生足別離

晩唐の詩人、于武陵(うぶりょう)の有名な漢詩です(注:横に読みます)。
この詩が書かれたTシャツを1枚持っています。
旅先で着ていると、みんなにしげしげと眺められます。
やはり漢字はインパクトがあるのでしょう。

この詩が書かれていた日本てぬぐいも持っていました。
お風呂で使うと泡立ちもよく、しかも乾きやすいので、旅には必需品でした。
何年か前に、小樽の宿で作ってもらったもののひとつ。
それをとある温泉に忘れてきてしまいました。
もう手に入りません。

車で小一時間ほど走ってから気づきました。
でも取りに帰る気も、電話で問い合わせる気も起こりません。
来るものは拒んでも、去るものは追わないつもりの私。
追っていれば、私の「人生」も今とは違っていたのでしょう。

この詩のいちばん最後の行のような気持ちになるまで、まだまだ先は長そうです。
「サヨナラだけが人生だ」

おやすみ。


注釈)
上の漢詩を書き下してみると、こうなります。

 君に勧む金屈巵(きんくつし)
 満酌辞するを須(もち)いず
 花発(ひら)けば風雨多し
 人生別離足る

この漢詩に、井伏鱒二がつけた訳がこれまた有名です。

 コノサカヅキヲ受ケテクレ
 ドウゾナミナミツガシテオクレ
 ハナニアラシノタトエモアルゾ
 「サヨナラ」ダケガ人生ダ


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