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2003年01月05日(日) 粉雪

このお正月の間に、私の住む山には雪がたくさん降りました。
ほとんどが粉雪です。それでも雪を見ると、北の街を思い出します。

先日、音もなく降り注ぐ雪を窓から眺めていると、外出していた父が帰ってきました。

「外は雪が、ばやばや降ってるぞ」

……。
え? ばやばや?

子どものころから、私は擬音語・擬態語をよく使います。
おそらく、母の影響です。
寒いときには「ぶるぶる」、びっくりしたときには「どきどき」、悲しいときには「しくしく」、雨の音は「ざーざー」、拍手するときは「ぱちぱち」、そして聞こえないはずの雪の音は「しんしん」。
ごく一般的な擬態語・擬音語だと思っていますが、今日の父の発した「ばやばや」は使いません。

「………。……。雪って、ばやばや降るの?」
父の使った擬音語にショックを隠せず、聞いてみました。
答えは返ってきませんでしたが、母が隣りで笑いをこらえていました。

その光景に、「家族」を感じました。
ピアノが私のもとからなくなったあの日と同時に、喪失してしまったと思っていた「家族」が、今、ここにあります。
突然に、しかも長く離れていたせいか、生活感や価値観がお互いにずいぶんと変わりました。

過ぎていった時間は、もう取り戻せないし、取り戻す必要もないけれど、長い間、ずれていた歯車が、少しずつ少しずつ、元に戻りかけているような気がします。
まだ、完全ではないけれど。

「(『ばやばや』でもいいや)」

笑いをこらえている母を見て、そう思いました。
それが、私の家族の言葉なら、それを受け継いでいきたい。

このお正月の間の粉雪に、今日はちょっとセンチメンタル。


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