椰子の実日記【JOYWOW】
2006年02月08日(水)
ミラーシステム
移転後初めてのバジリコ社へ。ここはぼくの翻訳 『ビジネスを育てる』の版元。
打ち合わせのあと、有楽町へ。 有楽町は旭化成東京オフィスの最寄駅だったので、 なんだか懐かしい気分になる。マリオンとか、あの あたりの「吹き抜けの空気」。そういえば阪急関係のビル って、「吹き抜け」デザインが印象的だ。大阪もそうだ。
銀座の不二家。子どもの頃、日曜日、6時台の番組が終わり、 7時台の番組(何だったか忘れた)の始まる前に、この ビルがイルミネーションキラキラで映った。キンコンカンコン という、いまでもよく覚えているBGMとともに。 あれを見ると休みが終わってしまって、明日からまた学校だ、 と哀しくて仕方なかったものだが、この記憶は昭和30年代に 小学生だった人だけが持つものなのだろうね。
たまたま前を通りかかったので、このビル二階にある不二家 レストランに入ろうとしたらエレベーターで乗り合わせた 若い男女4人組が中国人だった。 昭和の少年が感慨深くブラウン菅の向こうで 見ていたビルは、いまやインタナショナルなカフェになっている。
初めてだったのだが、とてもいい空気が流れる、明るい レストランだった。窓が大きく、席からは朝日新聞ニュース の電光掲示板を見ることができた。
店の「気」は、構造上の店舗設計だけではなく、そこに 集う客たちの持っている気でも決まる。脳前頭葉を中心とする ミラーシステムの「ミラー効果」が、人の感情を伝染させる からだ(帰りの電車で疲れるのは、仕事帰りの乗客の 『疲れ』がミラー効果によって伝染するから)。
ということは、銀座不二家のお客さんはみな、とても 気持ちのいい気を持っている人たちばかりなのだろう。
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