椰子の実日記【JOYWOW】
2003年02月09日(日)
いまだから面白い歴史年表
山川出版社から出ている『日本史総合目録』『世界史 総合目録』を愛読しています。「山川」といえば、 歴史教科書で有名ですよね。私は大学受験で日本史と 世界史二つを取りましたが、山川の教科書は本当に よく出来ているので、日本史、世界史それぞれ最低 でも10回は読み込んだ覚えがあります。それだけで 合格できました。
しかし、いまから思えば、受験勉強のための歴史は 断片的な知識でしかなく、史実相互の有機的な意味を 捉えていなかった。人生経験もないのだから、人物の 行動の背景にある思いや悩みにまで考えが至らなかった。
ところが、この年齢になってはじめてわかる、歴史上の 人物たちの生き方の妙というものがあるのです。新島襄 が米国に渡ったのは、実は密航でした(1864年、元治1 年)。その4年前に米国に渡った福沢諭吉とはステイタスが 違うのです。米国の地に降り立ったときの新島襄の思い はどんなものだったでしょう。世の中、まだちょんまげ の時代です。その11年後、新島は、同志社を設立します。
また、マルクスが『資本論』第一巻を書いたのが1867年、 まさに江戸幕府が倒れる前年だったというのも、私の中の 時代認識では、「そんなに前だったの?」というイメージ でした。では、マルクスって、いつの時代のひとなの? と問われたら、明治とも、大正とも、昭和ともむすびつけて 考えたことがなかったです。ちなみに、同じ年、ノーベルが ダイナマイトを発明しています。
このように、「いまだからわかる有機的なつながり」の 面白さが、歴史年表にはあるのです。
飽きません。
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