2003年01月13日(月)
1944年(日本敗戦の前年)米国。白黒だからこその美しさを、この映画ほど感じたことはない。バーグマンの繊細な表情の変化も、白黒によって、よりひきたち、妖しいムードが醸成されている。美学がある。上流階級の社交界の描写にしても、出演者全員が身体で知っているので厚みがある。テクノロジーではなく、コンテンツの厚みと身体に裏付けられた知性が人のこころを揺さぶるのだなあ、と実感した一時でした。