痒痛 ☆ 日記 
お酒と音楽と変人と。菫色の日々。

2004年01月23日(金) いっぱい

実家の近くには、ポツンポツンと結構 畑なんかあるのです。
でもどれもまじめに耕作していない。
これは戦後 農地解体されたにもかかわらず、綿々と大地主制度が息づいているからです。

ま、どこにでも地主さんがいるわけで、彼らは土地を使いきれないほど持っている。マンションや駐車場にしてもまだあまる。
だから畑なのか、というとまたちょっと違うのであって、
資産をいっぱい持っているひとにはいっぱい税金もかかる。
マンションも駐車場もかなりの財産なので税金がいっぱいかかる。
でも農地は、広い土地がなければ商売としてなりたたないので、税金は抑え目になっている。
お百姓さんが、自分のたんぼや畑にその近辺の住宅地と同じ税金をかけられたらやっていけないもんね。
そこだ!

そんなわけで東京の地主さんも、余っている土地を畑にしておくのです。
なんとなく栗の木を植えておいたり、一畝づつとうもろこしやキャベツや大根を植えてみたり、菊の花を植えておいたりする。菜の花も植えたりする。

企業が少ないのでたいへん税収が少ないのに前の前の区長が大変お金を使ってしまったので大赤字のA立区のためには、地主さんズルしないで税金払おうぜ、と思うでもないのですが、わたしもほとんど払っていないに等しいし、駐車場より放ったらかしの畑があるほうが楽しいので、ここはあまり義憤にかられたりしないのです。

春は、放ったらかしでこぼれた種から薄紫の大根の花や絶対に油を絞られることのない菜の花でお花畑です。
放ったらかしのネギやキャベツの花もめったに見ないので楽しい。
葱坊主の花はかわいらしいので、ちぎってきて花瓶にさそうとすると、やはりネギなので、大変ネギ臭く、部屋の中が立ち食いソバ屋のような匂いになるのでやめたほうがいいですよ。
夏は、赤いトマトや茄子紺のナスがきれいで、放ったらかしのとうもろこしを鳥がつついていたりするのも幸せを感じます。
秋は、どうもあの小菊はすきではないのですが、畑の端にススキやブタクサの丈の高い雑草がゆれてこれもよろしい。イガ栗も落ちてるしね。

でもなんといっても冬がいいのです。一応放ったらかしでも、秋の終わりに一年作物を抜いて草刈りをするので、薄茶の寒々しい五分刈りの原っぱになるのですが、
そこは、雀と猫の天国なのだ。
雀は、いったいどこで寝ているのかわからないのですが、朝になると大群でやってきて、冬枯れの畑で、落ちた草の実を拾ったり、虫を探したり、とにかくずっと食べ物を探していろんなものをくちばしで拾い上げたり落としたりして、その合間に追いかけっこしたりして遊んでいます。
何十羽も。雀畑です。
はにゃ〜 幸せ。

それから猫です。畑の真中は影がないのであったかいのだと思うのです。床には枯草が敷き詰められているしね。
お昼すぎの一番あたたかい時間になると、近所の猫たちが大集合して、みんなで丸くなったり猫のびしていたりする。
十数匹も。
早春には、その春の一番仔猫たちが、とんだりはねたり遊んでいたりする。
うにゃ〜 幸せだ。
ヨーロッパの遺跡はまったくどこもこんな猫だまりになっていて、円形劇場の階段にやまほど猫が座っていたりして、幸せなのですが、東京の片隅のインチキ畑の猫だまりも負けずにいいものです。
ものすごく安心して日向ぼっこしている。

というのは大抵これらの畑は鉄条網でがっちり囲われていて、人間・車・犬は入って来れないからだと思うのだけれど、この錆びたトゲトゲの柵は、ゴミの不法投棄防止柵なのよね。
夜中に車できてテレビや冷蔵庫を畑に捨て行く。
地主さんが処理費用をだしているのかな。税金がわりに。
それとも区に苦情をいってひきとってもらうのかしら。

どちらでもいいけれど、布団を投棄するのはやめてください。
雨が染み込んでくるとグズグズに無性に汚らしいし、古い布団って、染みがあったり綿がでていたりで、古い下着のように他人の使い古し感がたまらなく生生しい。
生ゴミだ。



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