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超小咄
2010年04月12日(月)

―――ゴン
「いっ…!」

開店準備中の店に響いた鈍い音と、それに続く声にならない悲鳴に、皆が一斉にそちらに視線を向けると、レジカウンターの前で、サンジが両手で頭を抱えて床にしゃがみ込んでいた。さっきからレジの下の棚に頭を突っ込んで何やらごそごそやっていたが、どうやら天板に思い切り頭をぶつけたらしい。
「オーナー!?大丈夫ですか?」
カウンターの中でグラスを磨いていたコーザが声をかける。
「今すげー音したぞ」
心配げなコーザとは裏腹に、暢気にそんな感想を述べつつカウンターで早めの夕食を食う手を止めないまま、ウソップ。
「サンジ!」
そう、心配ならこいつが二人分でも三人分でも。すかさず立ち上がってサンジの元に駆け寄ったエースが、かがみ込んで奴の顔を覗き込む。
「大丈夫、痛くない痛くない」
笑いを含んだエースの声に、サンジが不満気な声を上げる。
「〜〜〜いたくなくない!」
「あー、よしよし」
涙目でエースを見上げるサンジの頭を抱き込んで、したたか打ち付けた脳天を、子供にするみたいにわしゃわしゃと撫でてやる。
そんな二人の様子を眺めながら、コーザが言う。
「エースさんて子供の扱いとか上手そうですよね」
「あいつ、弟いるしな」
「仲いいんですってね」
「まああそこも色々家庭の事情が複雑でな、ルフィはエースが育てたみたいなところがあるから。よく面倒見てたし、可愛がってたぜ」
「………弟にもあんな事を?」
コーザの冷めた目に二人に視線を戻せば、エースが小さい金色の頭を両手で挟んで、サンジの頭のてっぺんにキスを落としていた。「痛くなくなるおまじない」って、いい大人が二人して床にしゃがみ込んで、何をやってるんだか。
甘やかしな笑顔で「治った?」と聞くエースに、サンジは甘える様に唇を突き出して、「…ちょっとだけ」なんて拗ねた顔で言う。
「んじゃもいっかいな」
エースのシャツの裾を握って、おとなしく脳天にキスを受けてるサンジの耳は奇麗にピンクに染まってる。乱れてしまったサンジの髪を指で梳いて、おまけの様に額にキスを落とす。細いうなじに労る様に掌を当て、額が触れ合う程近くで目を合わせて「どう?」と聞いてくるエースを、サンジは照れているのか頬を染めて上目遣いで見上げる。
「………もう治った」
「そりゃよかった」
にっこりと笑ったエースが、今度は床にぺったりと座り込んだサンジの唇にキスを落とす。いやいや、別にサンジはそこ痛いとか言ってねーから。まあ本人、目え閉じてうっとりしてるけど。頭痛いのなんて忘れてるみたいだけど。

「…いや、さすがにあそこまでは」
「ですよね」
勝手にやってろと、二人はバカップルから目を逸らした。

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いかん、このシリーズの二人、どんどんダメな感じになっていく…。


拍手とメッセージ、ありがとうございます!
メッセージお返事〜。

Iシガミさん、ケツの穴かよ!(厳しく突っ込んでみました・笑)。うん、でもI love サンジのASSですよ、間違いなく。そんなキャップは兄に被せてしまいましょう。

Kメタさん、私もDon't look back in anger好きなんですよ。Oasisの中では一番。昔よくカラオケで歌ったんですが、Y氏のおかげでレパートリーに返り咲きました。SSの感想もありがとうございます!シリーズ通してヘタレ気味のあの兄をかっこいいと言って頂けて嬉しいです。

Y−さん、ありがとうございます!大好きって言って頂けて嬉しいです。はい、愛おしいと思っております。こんなにエースを愛しているのに、形になるとあんなヘタレになってしまうのが解せないのですが、愛だけは沢山!

Wんこさん、ありがとうございます!私もウソとサンジのコンビは書いててすごく楽しいです。そして何より書きやすい!あの二人が漫才してる話なら、原稿用紙20枚くらい書けそうです。そんな萌えどころの無い話、まったく需要はなさそうですが。そして、黒豹ちゃん、無理矢理私のためと言わせてしまいましたね(笑)どうもすみません。でも嬉しい!あのお話大好きなんですよ〜。お忙しそうですが、お体には気をつけつつ、更新頑張って下さいねvv(鬼か!)

Nラさん、すみません、ありがとうございます。まるで感想を強要したみたいになってしまいました(汗)。でもそうなんですよね、スモーカーの前でサンジがわがまま放題なのは、まあ、スモーカーの懐が深いって事でしょうか。その割に、げんなりしてる事も多そうですが(笑)。

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