……はじめっからそうだったんだ… …要らないモノ、と
目の前を素通りして その視線は遠くへ 近くに有るモノは要らないと
薄々気がついていたのに 認めたくなくて
何度も 何度も
…帰ってくる声は同じ
その翼が傷つかないように ずっと護ってあげたかったけど 先に墜ちてしまったのは僕
キミと出会った 緑の空は もう何処にも見えなくて
…ふと気がつくと 小さな箱の底 四角い白い空を見上げてた
そのまま 意識を完全に手放してしまうのも 気持ちいいかな
そんなことをぼやっと考えてた
前ぶれもなく 箱の外から聞こえてきた声が 輪郭のぼやけた魂を引き戻す
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