Dailyみぅこむ
行って来ましたよ。大曲花火大会!初参加。 わたしは、花火は偶然見られたらそれでいいや、くらいにしか思っていない人種なもので、「今年の夏は大曲花火大会に!」などとは、夏の始まりには毛頭思っていなかったのです。 それがなぜ行くことになったのか、それは親友はづきの一言でした。 「大曲の花火は凄いらしい。行った人行った人みんな口を揃えてそう言う」 確かこのようなセリフでございました。 今年の夏、特に何の計画もなく、お盆休みも連休3日しかないわたしとしては、バスツアーの1泊2日で行けるこの小さな旅が非常に魅力的に思えたわけです。それ以前に、とにかくはづきと何処かへ行きたいぞと思っていたわけです。 「凄いってンなら凄かろう!行くぞなもし〜!」 というわけで、大曲に対する大した知識もないままに、ツアー申し込みと相成ったのでありました。
そして当日。 ご存知の方はご存知と思いますが、大曲、雨でした。 普通の雨じゃないよ、土砂降りだよ。 地元仙台の花火大会だったら、まず間違いなく中止になるくらいの雨だよ。 土手は底なし泥沼と言うのが適切なコンディション! 履いていたスニーカーが、気付けば泥の塊になっているのを見た時には、笑えました。 雨は気紛れ、止んだかと思えば、鬼のような大粒を叩き付けてくる。 わたしたち観覧者は、必死で耐え忍ぶのです。 バラバラと強くなり始めると、人々は大急ぎで傘を開き、肩を寄せあい、シートを引き寄せ、ひたすら気紛れな神様が機嫌を直すのを待つのです。 神様は雷神まで呼び寄せての大宴会。ただじっと待つのみのわたしたちの目を楽しませてくれました。 雨が弱くなると、人々は小さな幸せに喜び、足取り軽く泥を飛び散らせながら屋台へと足を運びます。 そしてひたすらひたすら、ただ待つのです。
はづきとわたしが持参した小さなシートには、座っている重みでお尻の回りに水が流れ込んで来ます。これをタオルでかき出し、タオルを絞り、またかき出し、タオルを絞る。涙ぐましい共同作業が幾度となく展開されました。 この作業、何かに似ている。はっ、そうだ。 「こりゃ浸水したボートの水を小さなお玉でかき出している感じに似てるな!」
雨は服を濡らし、体温を奪います。レインポンチョ(コートではない、ポンチョである)を着ていたわたしは平気でしたが、そうじゃないはづきは相当寒かったようで、白い顔がさらに白く、カットソーから腕を抜いて、縮こまらなくてはならないほど。 わたしといえば、ポンチョで足をすっぽり被い、ダルマに。 寒い時には、温かい食べ物を摂取したくなるのが心理です。 今日のかき氷屋とアイスクリーム屋は可哀想なほどにあがったりな様子。 アイスクリーム屋のおやじは相当不機嫌と見えて、となりの焼き鳥屋の長蛇の列が自分の屋台の前に伸びてしまったことに対して、アッチ行け、ここに並ぶなとわめいておりました。 無理無理、人の流れが激しくて、縦になんか並べないヨ。 おやじもきっとそんなこと分かってたんでしょうが、どこかにぶつけなくてはやってられなかったのでしょう。 目の前の屋台で調達したゆでトウモロコシを必死で食べていたら、ジャリジャリと砂利の音が聞こえましたがこの時はどうでもよいことでした。取りあえず温かい食べ物が体内に入ってくるだけでも幸せです。砂利どうのと言っている場合ではない、というよりも、手がすでにドロドロ、タオルもドロドロ、みんなドロドロなので袋に入っていたトウモロコシ以上に清潔なものは望みようがないのです。
人間、状況でどうにでもなるものです。
で、花火がどうだったかと言うと。 行った人行った人みんな口を揃えて凄いと言うことに納得です。 打ち上げ場が1キロに及ぶだけに、目の前の夜空いっぱいに、頭上に落ちんとばかりに華開く様子は圧巻でした。凄い、凄いぞ大曲! 花火が始まると、もうそれで満足、よし、帰るぞという気分がなきにしもあらずなどと言ったりもしていたのですが、やはり日本一の花火大会は凄い。
そして、花火大会が終わってみて思うのは、 「甘かった…」 ということでした。
大曲の花火が凄いのは、花火だけじゃなくて、それは特大の寿司折を二つも下げたおじさんだとか、そこで暮らせそうなほどでかいテントを張る人々だとか、小奇麗なワンピースに華奢なミュールを履いているお姉さんだとか、どんなに大雨でもめげない人々なのです。
大曲の天気が危ぶまれる時に必要なものは以下のものです。 ・大きな傘 ・イス ・大きなレインコート ・長靴 ・中身が濡れないバック ・タオル(何枚あっても足りない) ・ティッシュ(何個あっても足りない) そして、 ・忍耐 です。
それでもまた来年、行きたくなっちゃう心理が、大曲に何十万人を呼び込んでしまうのでしょう。 この旅は、忘れようにも忘れられないメモワールになりました。
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