エンターテイメント日誌

2007年04月21日(土) 遺言

「今宵、フィッツジェラルド劇場で」は「M☆A☆S☆H マッシュ」「ザ・プレイヤー」「ゴスフォード・パーク」の奇才、ロバート・アルトマン監督の遺作である。かつての才気迸る傑作群像劇と比較するとこの最終作は緩い。特に天使が登場する必然性なんてまるで感じられない。だが味わい深いというべきか、人生の最終章を迎えた老人が訥々と辞世の句を述べているような、穏やかで心地よい時間がそこにはあった。評価はB-。

筆者が今回最も注目したのは唄うメリル・ストリープである。メリルはまもなく撮影が始まるミュージカル映画「マンマ・ミーア!」で主役のドナを演じることが決まっている。果たして彼女は唄えるのか!?そこでメリルがカントリー歌手を演じた「今宵、フィッツジェラルド劇場で」が試金石となった。結論を言おう。これなら問題ない。決してプロ級という訳にはいかないが、彼女の演技力をもってすれば充分カバーできるだろう。そうだな、「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」のリース・ウィザースプーンなみのレベルには達している。リースはあれでオスカーを獲ったので、メリルにも「マンマ・ミーア!」での三度目の受賞を期待したい。

それにしても「マンマ・ミーア!」には007ことピアーズ・ブロスナンやコリン・ファース(「ブリジット・ジョーンズの日記」「真珠の耳飾の少女」)も出演し、唄を披露するらしい。こちらも愉しみだ。


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雅哉 [MAIL] [HOMEPAGE]