2005年10月01日(土) |
リモコンで800円割引! |
映画「サマータイムマシン・ブルース」を観てきた。クーラーのリモコンを持参すれば本来大人1800円の入場料金が1000円になるという実に愉快なキャンペーンをしていることを事前に知っていたので、ちゃんと持っていった。東京や大阪などの大都市では水曜日のレディースデイ割引はあってもメンズデイはないので、こういう企画は嬉しい。それにしても、メンズデイがないのは男性差別ではなかろうかと日頃から憤慨している。ちなみに岡山県岡山市では月曜が男性一律1000円のメンズデイ、岡山県倉敷市では木曜日がメンズデイとなっている。変なの。全国的に統一してもらいたいものだ。
「サマータイムマシン・ブルース」の評価はA+。いやはや、これは文句なしの傑作である。まずタイムマシンを利用してすることが、部室のクーラーのリモコンが壊れる前である24時間前に戻ってそのリモコンを獲ってくること、という馬鹿馬鹿しさが実に良い。日常にSFを持ち込むという手法は藤子・F・不二雄の世界を彷彿とさせる。
過去に遡ったり、現在に戻ってきたりというドタバタを繰り返しながらも、混乱することなく飽きさせずに見せる巧みな脚本も素晴らしい。元は舞台劇で、その台本を執筆した「ヨーロッパ企画」の上田誠が映画の脚色も担当しているが、「東京サンシャインボーイズ」の三谷幸喜や「大人計画」の宮藤官九郎(クドカン)に続いて、小劇場演劇からまたまた凄い才能が映画界にやってきたものだと実に頼もしい限りである。
「踊る大捜査線THE MOVIE」を観た限り、本広克行監督は過去の大監督の演出を模倣するだけの才能のない人と嘗めていたのだが、もうとんでもない勘違いだった。テンポ良く軽妙な演出力にはただただ唖然。「サマータイムマシン・ブルース」は本広監督の古里・香川県でロケされているのだが、人は自らの原点に立ち帰るとこれほどまでに変われるものなのかと驚嘆した。本広監督の次回作も同じ讃岐を舞台にした「UDON(うどん)」だそうだから、これまた実に楽しみである。
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