エンターテイメント日誌

2002年03月23日(土) 今年もやります!アカデミー賞直前大予想。

昨年の僕の予想は本命のみで12部門的中。対抗まで含めると17部門当たった。詳しくは2001年3月の日記をご覧あれ。さて、今年はどうだろう?

よくアカデミー賞の発表があった後になって「自分の予想通り」とか「やっぱり」とか得意げに書く輩がいるが、それはコロンブスの卵なのであって、ちゃんと自分の予想を世間にあらかじめ公表した上で分かったような口を叩いて欲しいものである。

●作品賞:    本命 『ビューティフル・マインド』 
         対抗 『ムーラン・ルージュ』
●監督賞:    本命 ロン・ハワード(『ビューティフル・マインド』) 
         対抗 ロバート・アルトマン(『Gosford Park』)
●主演男優賞:  本命 ラッセル・クロウ(『ビューティフル・マインド』)
         対抗 ディンゼル・ワシントン(『Training Day』)
●主演女優賞:  本命 ニコール・キッドマン(『ムーラン・ルージュ』)
         対抗 シシー・スペイセク(『In the Bedroom』)
●助演男優賞:  本命 イアン・マッケラン(『ロード・オブ・ザ・リング』)   
         対抗 ジム・ブローベント(『Iris』)
●助演女優賞:  本命 ジェニファー・コネリー(『ビューティフル・マインド』)
         対抗 ヘレン・ミレン(『Gosford Park』)
●脚本賞:    本命 『Gosford Park』
         対抗 『メメント』
●脚色賞:    本命 『ビューティフル・マインド』
         対抗 『ロード・オブ・ザ・リング』
●外国語映画賞: 本命 『アメリ』(フランス)
         対抗 『ノー・マンズ・ランド』(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
●美術賞:    本命 『ムーラン・ルージュ』
         対抗 『ロード・オブ・ザ・リング』
●撮影賞:    本命 『The Man Who Wasn't There』
         対抗 『ロード・オブ・ザ・リング』
●衣裳デザイン賞:本命 『ハリー・ポッターと賢者の石』
         対抗 『ムーラン・ルージュ』
●編集賞:    本命 『ムーラン・ルージュ』
         対抗 『ブラック・ホークダウン』
●メイクアップ賞:本命 『ムーラン・ルージュ』
         対抗 『ロード・オブ・ザ・リング』
●作曲賞:    本命 『ロード・オブ・ザ・リング』
         対抗 『A.I.』
●主題歌賞:   本命 "May It Be"(『ロード・オブ・ザ・リング』)
         対抗 “Vanilla sky” (『バニラ・スカイ』)
●音響賞:    本命 『ロード・オブ・ザ・リング』
         対抗 『ムーラン・ルージュ』
●音響効果賞:  本命 『モンスターズ・インク』
         対抗 『パール・ハーバー』
●視覚効果賞:  本命 『ロード・オブ・ザ・リング』
         対抗 『A.I.』
●長編ドキュメンタリー映画賞:本命 『Children Underground』
               対抗 不明
●短編ドキュメンタリー映画賞:情報不足にて棄権
●長編アニメ賞: 本命 『シュレック』
         対抗 『モンスターズ・インク』
●短編アニメ賞: 本命 『FOR THE BIRDS』
         対抗  不明
●短編実写映画賞:情報不足にて棄権 

そして今年の主な作品の受賞数は
ロード・オブ・ザ・リング6±1
ムーラン・ルージュ4±1
ビューティフル・マインド4±1
と予想する。
翌日の新聞にはこのような見出しが躍るであろう。
<賞が一作品に集中せず、バランスの取れた配分となった>と。

実は今年、最も自信がないのが主演女優賞と主題歌賞である。

主演女優賞は順当に考えればシシー・スペイセクかハル・ベリーなのだが、そこはオスカー、別の要素を加味して考えないといけない。時に主演女優賞は大した実力はないけれど華のある女優さんに行くことがある。『恋に落ちたシェイクスピア』のグウィネス・パルトロウしかり、『エリン・ブロコビッチ』のジュリア・ロバーツしかりである。それはこれからのハリウッドを背負って立つ彼女たちへの<期待賞>と言い換えても良い。それから同情票というのも無視できない。40年前『アパートの鍵貸します』で主演女優賞は確実といわれていたシャーリー・マクレーンは意外なことにも『バターフィールド8』というB級映画に主演したエリザベス・テーラーに敗れた。テーラーがその年大病を患い、生死の境を彷徨ったことで同情票が集まったからである。マクレーンは悔し紛れに呟いた、「私も死にかければよかったわ」と。それと同様な状態にあるのが今年のニコール・キッドマンである。トム・クルーズからの一方的な離婚宣告。その後も「ニコールが流産したのはユアン・マクレガーとの間に不倫で出来た子供。」などトムから爆弾発言をされて、深く傷ついた彼女に同情票が集まるのでは?と僕は見る。という訳で、ここは大穴狙いでニコールに。え、深読みし過ぎ(^^;?実際、映画の挿入歌も自分で唄って頑張っていたし彼女を応援したい。

それから主題歌賞。実の所僕はあのエンヤの曲が良いと全然思っていない。スティングが唄った“Until”(『ニューヨークの恋人』)も可能性がありそう。ウ〜ン、このあたりが実に悩めるところなのである。作曲賞も『ロード』の対抗馬としてジョン・ウイリアムズ作曲の『ハリー・ポッターと賢者の石』にしようか『A.I.』にしようかと大いに迷った。

実は日本でも大人気で外国語映画賞は確実視されている『アメリ』が案外際どいのではないかなと考えている。というのは対抗馬の『ノー・マンズ・ランド』も作品的に評価が高く、手強そうだから。しかし、『アメリ』は他の部門にも幾つかノミネートされているし、順当にいけばこちらなのだが・・・。

ラッセル・クロウの2年連続主演男優賞受賞を疑問視する声もあるが、僕は大いにあり得ると考える。トム・ハンクスの前例もあるし(『フィラデルフィア』『フォレスト・ガンプ』)なにより投票するアカデミー会員は身体障害者、精神障害者、アル中の役に弱いのだ。女優の場合は娼婦役で受賞する確率も高い。なぜならフツーの人を演じるよりもそういう役の方が演技が際だつからに他ならない。トムの『フォレスト・ガンプ』だって、ダスティン・ホフマンの『レインマン』だってそう。ニコラス・ケイジが受賞したのはアル中の役だった。そういう意味で精神分裂病の天才数学者を演じる今年のラッセル・クロウは<オスカーを受賞するための鉄則>に見事に当て嵌まっているのである。


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雅哉 [MAIL] [HOMEPAGE]