そよ日暮らし の そよふぉとノート
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子どもたちが冬休みなのをいいことに、 まいにちまいにち幸せな朝寝坊をしています。
ほかのすべての物音を吸い込みながら降る雪の、 しんと静かな雪のけはいは、心地がよくて、 深く深〜く眠りつづけてしまうのでした。
雪の日以外はいつだって早起きさんな娘までをも、 昏々と何時間でも眠らせてしまうほどの雪。
わたしたちはほんとうは、きっと、もっとしっかりと、 正しいかたちで冬眠をするべき生き物なのかもしれなくて。
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それにしても。 なんどもなんどもリフレイン。
三好達治さんの、雪をうたったあの詩です。
太郎も次郎も眠らせて、しんしんしんと雪が降りつむ、あの詩。
たった二行のあの詩があれば、雪についてはもうなにも、 なんの言葉もいらないような気がしてしまうこのごろでした。
あの詩とおなじやさしさの、たっぷりとしたあんしんの 雪ばかり降る睦月です。
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。 【雪】 三 好 達 治 「測量船」(第一書房 1930年) 「定本三好達治全集」(筑摩書房 1964年)
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