東京の片隅から
目次|きのう|あした
仕事帰りの車内に酔っ払いが増えてきた。
同じロングシートに座ったサラリーマン二人組。おそらくコンサルタントとかそういう業界。先輩後輩の間柄で、後輩君は銀行からの転職組らしい。アルコールの入った先輩君があれこれご高説を垂れ流しているが、「アートなんて原価ゼロ円なのに作家次第で値段つけ放題」と言い放ったとき、こちらの殺意はマックスであった。おまえ画材の値段見てから言えよ。 そもそも人の脳内から心身削って作り上げたものがタダなわけなかろうが。じゃあお前の仕事もタダでやれ。こういう人間がでかい顔をしているからオリンピックの開会式がつまらなくなったんだなきっと。
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