東京の片隅から
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「鬼滅の刃」の連載が終了した。 賛否両論あるけど、とりあえず大団円らしい。ハッピーエンドと捉えるかは読者によって違うだろう。
連載漫画の最終回近くになって急にカップルが成立することを「最終回発情期」と揶揄する言葉があるらしい。 自分は二次元の中で誰と誰がくっついても気にならないが、入り込んでしまう人には自分が思っていた組み合わせでないのは衝撃なのだろう。特に若い読者が多い場合は荒れるのかな、とは思う。
うん、でもね、大正時代が舞台なら当然だろうな、と史学を囓った人間は思うのである。 主人公たちの年齢は、私の祖父母と同年代だ。 祖父母から彼らの人生を問わず語りに聞かされている。 明治末期生まれの父方の祖父は尋常小学校中退だ。山の中なので、鉛筆はなく毛筆であったという。集落の中に中学校以上を卒業したのは寺の住職と学校の先生(集落の外の出身である)しかいない、という時代だ。 よほどの家でなければ尋常小学校かせいぜい高等科卒で働き出す。10代前半で働き出すなら10代後半は立派な稼ぎ手であり(だから未成年犯罪も多かった)、20歳になったら男性は徴兵検査がある。 鬼との戦いで四肢を欠損したなら兵隊にはとられないけど、その後の人生は自分で稼いで生きていかなければならないし、そんな身体では肉体労働は難しい。 主人公の妹がそろばんを使えるらしいので、学校にはちゃんと通ったと思われるが、それでも十代で世間から隔絶した生活を送っていた彼らの今後の処遇を考えると、産屋敷家を本家とした擬似一族を作ってまとまって暮らすのが一番いいんだろうな、生き残ったもの同士でくっつくのは当たり前だろうなぁ、と思う。
伏線が残っているという話もあるようだけど、作者は単なるアイテムとして考えていたものを読者が勝手に伏線だと大げさにした可能性もある。そんなに目くじらを立てるほどのものではないだろうと思う。 一から十まで描かなければいけないほどこちらの想像力も枯渇していない、と思うのだが、ライトノベルのタイトルのように全部説明するのが今の流行のようなので、大変だなぁと思うわけです。
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