東京の片隅から
目次きのうあした


2016年01月15日(金) 夷酋列像

休みを取って佐倉の国立歴史民俗博物館へ。「夷酋列像」を見に行くためである。

佐倉の歴博は高校生以来か。大学生の時にも一度着たような気がしていたのだが、それは同じ佐倉から行く川村記念美術館にアンゼルム・キーファーを見に行ったのだった、と思い出す。

「夷酋列像」は、18世紀末のアイヌ民族の肖像画。単なる肖像画ではなく、着ているものが中国風だったり手にしているものが狩猟民族っぽさを強調していたりと「外から見たアイヌのイメージ」にあてはめている。だから純粋な肖像画ではなくて、どちらかというと松前藩の対外PRという意味合いが強いのだろう。
しかし絵としても素晴らしい。面相筆のような極細の筆ですね毛まで描く(毛深いというのは、和人側から見てアイヌを表現する上で欠かせないのだろう)緻密さで、もっと寄ってみたいくらい。単眼鏡があれば良かったかな。
絵に描かれた敷物であったり弓矢であったり、そういう小物についても収蔵品や他館から似たようなもの、同じもの(!)を一緒に展示してあって、1枚の絵からイメージを広げた展示が面白かった。ラッコの毛皮を見て「銀河鉄道の夜」を思い出す。
惜しむらくは展示スペースが狭く2カ所に分かれていること。しかもそれが2フロアにまたがってしまっている。そのほかにも通常展示の中での蝦夷地やアイヌに触れたところもあり(官服などはこちら)、全部見ないと全容がわかりにくい。
展示を1カ所にまとめられないのならせめて「このコーナーも見てね」的なガイドがないと若干不親切かなぁ。

歴博は平日なのでがらがら。社会科見学の小学生が2組、あとは歴史ヲタクなご老人たちがちらほら。係員のお姉さんが知識披露で絡まれていて上手く受け流していたが、あとからベテランらしい年配の係員が話しかけに行ったところを見ると、そういうご老人は一定数いるものと察せられ、受け流しマニュアルでもあるのかもしれない。

四半世紀ぶりの歴博はさすがに展示があれこれ変わっているようで、わかりやすいというかわかりにくいというか。建物の構造的に一方通行で見ていくのではなく、重点的に見たいコーナーにショートカットすることができるので、ちょっとした迷路状態。
しかし展示物が多すぎて解説がいるレベル。社会科見学の子たちにくっついて回れば良かったかしら(笑)

「夷酋列像」以外は流し見で、10時前に入って見終わったのは15時近く。もうちょっとゆっくりしたかったけど用事があるので撤収。そういえば高校の時も閉館時間までいたんだった。

東京に戻ってきてから人形町の雑貨屋へ。
前々から気になっていたアクセサリー作家さんの特集展示。ずいぶん前に東京都美術館のミュージアムショップで見て惹かれていたものの買いそびれ、その後ときどきある出展にはタイミングを逃し、と数年越しでの実物となった。
最初に見て気になっていたモチーフは、同じシリーズのピアスとイヤリングはあったもののピンズはなく、別の植物モチーフのブローチを購入。マフラーにでもつけようと思う。


はる |MAIL