東京の片隅から
目次きのうあした


2015年09月02日(水) 舟越保武展&さよなら、人類

午後半休を取って、練馬区立美術館で開催中の舟越保武展へ。
美智子皇后がいらしたらしく、新聞でも取り上げられていたし、彫刻という地味なジャンルのわりにおっちゃんおばちゃん(というかおじいちゃんおばあちゃん)でいっぱい。本来の知名度からすると格段の人出だと思う。ちなみに小説の表紙になったりしている舟越桂氏の御父君。
世間的には、長崎二十六聖人像の作者として有名なんだろうけど、自分にとっては竹橋の近代美術館にある「原の城」のインパクトが強い。いつ行ってもあの像いるんだよな・・・。怖いんだけど目が離せない。
展示は、石像、ブロンズ像とデッサン。デッサンのタッチが舟越桂氏と共通する空気を感じて、ものを見る視点が似ているのかなぁと思ったり。
大理石の石像が素晴らしい。朝鮮半島産出の紅霰という薄紅色の石を使ったものがいくつかあって、人肌のような色合いで石像なのにぬくもりがあり、静謐。ロダンやミケランジェロのマッチョさは見ていて疲れるのだけど、肉感的でありつつ、でもずっと見ていても疲れないのは、日本人がモデルのせいもあるんだろうけど、作り手の人となりもあるのかも。
だいたい具象なんだけど何点かあった魚のブロンズ像が衝撃的。同一人物の作品とは思えない(笑)

個人的には死んだ幼い長男と黄水仙を描いたパステル画が衝撃的だった。
写真もままならない時代に子どもの何かを遺したかったという気持ちはあれど、描いてしまうのは表現者としての業の深さを垣間見たような気がして、でもそれは自分が上の子と下の子を亡くしたときに考えたことと同じで、見ていて目の奥が痛くなる。
そういえば熊谷守一にも「ヤキバノカエ(ヘ)リ」というのがあったな・・・。

本来ならこれだけ見て帰るつもりだったのだけど、急遽予定変更。恵比寿ガーデンシネマでやっていたロイ・アンダーソン「さよなら、人類」を見に。
たまではありません。映画です。(いや、同タイトルつながりで元たまの人呼んでトークショーとかやったらしいが・笑)
日本で公開された作品は全部見ている。最初見たのは「散歩する惑星」で、タイトル買いだったんだけど、独自の世界にすっかりはまり、公開されるたび(といってもたった4作)に見に行っている次第。
北欧映画ならではのシュールというか不条理というか、見ている側がひたすら置いてきぼりにされる110分。映像が綺麗なだけにストーリー(があるかどうかも怪しい)とのギャップが激しい。でもそれもまた楽しい。
この日記を読む人でこの映画を見に行く人がどれだけいるかわからないけど、ネタバレしない程度にミーハーな感想を言うと、「陛下がかっこよかった」
意味わからないと思うけど、これだけは言いたかった。


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