東京の片隅から
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桃の節句なのでちらし寿司。 といっても市販のちらし寿司の元を混ぜて、それだけじゃあんまりだから錦糸玉子を作ってかにかまと茹でエビを混ぜる。 おお、何となく形になった。 これでサヤインゲンかミツバでもあればばっちりだったのだが、すっかり買い忘れていた。
食べて、ちゃんと美味しいけど何か物足りないな、と思う。 なんだろうな、と食べながら考えて、食べ終わる頃思い出す。 クルミが足りない。
私の実家は、新潟生まれの祖父母の味付けがベースになっている。医者の指導もあってかなり薄味にはなっているのだが、料理の具材などはそのまま。 新潟と言っても長岡のさらに山の方の出身なんで、魚介よりも山のものが入るのですね。 で、実家の場合はクルミ。 市販されている白い樫胡桃ではなく、黒い鬼胡桃。 アクも油分も樫胡桃よりも強く(薄皮なんて苦い)、入れすぎるとかなりパンチの効いた味になる。でも胡麻を入れるよりもずっと美味しくて、今日のちらし寿司に足りなかったのはあれだったんだ、と、思った。
クルミの思い出と言えば、田舎からビニール袋に大量に送ってきて、それを祖母が焙烙で炒って、金床と玄翁と鑿で(大がかりだな・・・でもそうしないと割れない)割る。 小学校から帰宅すると殻の焦げた匂いと玄関先に座り込んで黙々とクルミを割る祖母。 お茶を飲みながらみんなで黙々とクルミの中身を出す。(でも祖母は一人じめで割りたかったらしい(笑)) 綺麗に殻から出せるとちょっとガッツポーズ。 子どもの頃の楽しみだった。 大きいモノはケーキ用、中くらいのモノは混ぜご飯用、小さいモノは胡麻和えならぬクルミ和え用。 今度中身だけ買ってきて混ぜてみようかな、でもなかなか売っていないんだよね。
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