東京の片隅から
目次きのうあした


2012年10月02日(火) 伊藤計劃「ハーモニー」

伊藤計劃「ハーモニー」読了。
淡々とした文章なのにエモーショナル。溢れるリリシズム。自分が今センチメンタルな気分だからそう捉えてしまうのか、主人公が女性だからなのか、私の「かつて少女だった私」への過剰な思い入れによるものなのか、よくわからないまま混乱の中で読了。
彼女たちが選んだ未来は本当に幸福なのか。
読んだ後いろいろ考えさせられる。

主人公はある意味では「選ばれなかった碇シンジ」なのかもしれない。
「ボクはボクでいいんだ!」というテレビ版最後のあの迷ゼリフ(笑)への伊藤計劃の回答なんじゃないか、と思ってしまった。

萩尾望都「残酷な神が支配する」の冒頭の一文「ある悲しみの話をしよう」も思い出した。
みんな幸福になったはずなのに、そこに幸福感が感じられなかった。
幸福なんて他人にはわからないものだけど。


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